静岡商や常葉大菊川、加藤学園などを中心に優勝争い!伝統校、新鋭校が入り混じり混戦か?
県内3地区の予選を勝ち上がってきた24校によって争われる春季静岡県大会。各地区予選の1位校がそれぞれシードされた形になった組み合わせから、大会を展望していこう。
中部地区1位の静岡商は初戦で秋の静岡王者・御殿場西と対戦か
御殿場西のエース・高田翔太君
久しぶりに中部地区1位で登場するのが名門・静岡商だ。近年では、県大会上位の常連でもあるライバル静岡が今大会は珍しく初戦で静岡西に敗退。県大会出場を逃したということもニュースだったが、静岡商は中部大会では藤枝明誠、東海大静岡翔洋などに1点差で勝ち、決勝でも常葉橘に競り勝っている。勝負強さが持ち味と言っていいであろう。左腕・高田琢登君が安定しているのがその要因の一つと言っていいであろう。
その静岡商の初戦となりそうなのが昨秋の県大会優勝校でもある東部地区4位の御殿場西か。常葉菊川で全国を制した森下知幸監督が就任して3年目。フルスイングの攻撃野球が浸透しかかってきている。この勝者が当たりそうなのは、東部地区2位の日大三島が有力だが、浜松商と藤枝明誠も侮れない存在だ。
準決勝は2年連続の東海大会進出を目指す東海大静岡翔洋と飛龍の勝者が有力だが、注目の大型内野手・紅林弘太郎君のいる駿河総合の戦いぶりも注目だ。静岡商が、東海地区大会に進出するようだと、2013(平成25)年秋季大会以来のこととなる。日大三島が出場を果たせば3年ぶりということになる。
西部地区1位の常葉大菊川と東部地区1位の加藤学園に注目
加藤学園を牽引する肥沼峻君
反対ゾーンでは、西部地区1位で昨夏の代表校でもある常葉大菊川と東部地区1位の加藤学園が準決勝で当たる組み合わせとなっている。ただ、常葉大菊川はその前に静岡学園が立ちはだかり、そこをクリアしても準々決勝では常葉橘との常葉大対決を制せなくてはならない。常葉橘は安定感のある市川大貴君がおり、常葉大対決となれば思い切りのいい菊川打線と注目の対戦なりそうだ。
昨秋はベスト4で、3位決定戦で静岡に惜敗して東海地区大会進出を逃した加藤学園。初戦は浜名と清水桜が丘の勝者と当ることになったが、昨秋準優勝で21世紀枠の推薦校にもなった清水桜が丘は昨秋にも示した全員野球は粘り強い。また、西部地区3位で進出してきた進学校の浜松西も、どんな野球を見せてくれるのか楽しみだ。
いずれにしても静岡、掛川西といった伝統校と、近年躍進著しい聖隷クリストファー、浜松修学舎、知徳と言ったところが出場できなかった県大会。伝統校、新鋭校が入り乱れて混戦となりそうな気配である。
(文=手束仁)