平成最後の選抜王者は東邦となった。さて高校野球ドットコムでは恒例のベストナインを紹介!

投手・奥川 恭伸星稜
捕手・東妻 純平智辯和歌山
一塁手・長屋 陸渡東邦
二塁手・足立 駿大分
三塁手・野邊 優汰明豊
遊撃手・西川 晋太郎智辯和歌山
外野・来田 涼斗明石商
外野・野村 健太山梨学院
外野・根来 塁智辯和歌山
指名打者枠・石川 昂弥東邦

 多くの投手が活躍を見せるセンバツ。その中で奥川の投球は非常にインパクトがあった。常時140キロ後半の速球、縦横のスライダー、スプリット、カーブと、球種は非常に多彩で、なおかつ試合の状況を読んだピッチング。わずか2試合で終わってしまったのがもったいないと思わせる投球だった。やはり今大会は奥川抜きに語れない。

 捕手は東妻は熊本西戦の3ラン本塁打を含めた大会3試合の強打、また捕手送球でもたびたび驚かせた「東妻キャノン」。投手の持ち味を生かしたリードと、能力的なものは今大会ナンバーワンだ。

 一塁手は長屋。この春から一塁手となったが、大会5試合で20打数7安打と大活躍。決勝戦では追撃の適時打、6点目の犠飛と3試合連続の逆転勝ちの習志野は勢いを止める打撃を見せ、守ってもファールフライを懸命に追って捕球するガッツを見せたり、球際の強さを発揮し、選出が決まった。

 二塁手は足立。足を負傷しながらも、7打数5安打を記録。大型二塁手でありながら、膝を柔軟に使い、低めの変化球を捌く打撃技術。強肩を生かした二塁守備もよい。多くの好二塁手がいる中で、技術とポテンシャルが優れた二塁手として選出した。

 三塁手は野邊。特に横浜戦では先発・及川 雅貴を攻略する適時二塁打や札幌大谷戦の適時三塁打は印象に残った。また動きが素晴らしい三塁守備も魅力だ。

 好遊撃手揃いの選抜で最も輝きを放ったのは西川 晋太郎だろう。特に啓新戦でのセンターよりのゴロを捕球してからの1回転スローは思わず興奮するものだった。こういうプレーだけではなく、普段のプレーから基本忠実でありながら速い。さらに打者としても打率.467をマーク。攻守で躍動したセンバツだった。

 外野手のベストナインはゴールデングラブではないので、どのポジション問わず選出した。その中で1番評価が高いのが来田 涼斗だ。今年の甲子園で2本塁打。それも先頭打者弾、サヨナラ弾とここぞという場面の勝負強さは圧巻。走塁、守備力も標準以上のものがある。打席に立つと思わず見てしまうワクワク感を持った選手だった。

 野村 健太札幌第一戦で2本塁打。1本目も左中間への特大弾、2本目の詰まりながらのバックスクリーン弾は衝撃だった。それでいてチームバッティングを意識して右方向への安打を放つなど打者としての幅広さが見えたセンバツ大会で、また送球は高いものの、肩も弱くない。夏へ向けて攻守でレベルアップを果たしたい。

 好外野手が多い中、最後の1人は根来。力みのない構えから右、左に打ち分けるバットコントロールは今大会でもトップクラス。それでいて長打力もあり、投手経験もあるだけに強肩。走攻守の総合力の高さを評価して選出させていただいた。

 今回新たに入れたのは指名打者枠だ。これは残した打撃成績、インパクトは素晴らしいが、ポジションのかぶりで入れられなかった選手を入れている。今回は優勝投手となった石川だ。投手として、5試合を投げて、40イニングで4失点、打者として3本塁打、8打点と、本塁打3本とも、先制、先制、追加2ランとポイントとなる場面で打っているところはまさにスター。MVPを選べといわれれば間違いなく石川だろう。

 この10人含め甲子園に出場したすべての球児たちが次の舞台で活躍することを期待したい。

記事=河嶋 宗一