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春の千葉は一次予選から見逃せない!まだまだ隠れた逸材が!【後編】

2019.02.20

 4月10日から開幕する春季千葉県地区予選の組み合わせが決まった。昨秋の千葉県ベスト8以外のチームが出場する今大会は早くも序盤から好カードが多く登場し、激しい試合が予想される。そこで、高校野球ドットコムは各ブロックの見所、注目校、注目選手、どの試合が激戦が予想されるのかを徹底紹介。激しい争いを制して、県大会に駒を進める40チームはどのチームになるのか。後編では第5ブロックから第8ブロック間を紹介したい。

 春の千葉は一次予選から見逃せない!激戦が予想されるカードを徹底紹介!【前編】

【第5ブロック】出場枠5 16チーム

春の千葉は一次予選から見逃せない!まだまだ隠れた逸材が!【後編】 | 高校野球ドットコム
左から綾部郁海、長岡秀樹、齋藤正貴選手

 初戦で秀明八千代と対戦する我孫子。最速138キロ右腕の綾部郁海は145キロ越えを目指して取り組んできた。また綾部はチーム一の強打者で、投打で活躍に期待がかかる。4番に座る鈴木聖二は練習試合では巧打、勝負強さを発揮してきた左打者。課題の守備を鍛え上げ、県大会を目指す。

 千葉英和昨秋、背番号1としてマウンドに登った1年生エース・多賀佑斗の成長に期待。同ブロックでは近年、実力をつけている四街道が代表決定戦から登場する。

 千葉県屈指の遊撃手・長岡秀樹に、投手陣が豊富な八千代松陰昨秋に続き、我孫子東と対戦。我孫子東は強打の三塁手・安本 倭に注目。投手力が強化されれば、八千代松陰を破る可能性もあるかもしれない。いずれにせよ県大会前から見逃せないカードの1つとして挙げておきたい。その勝者は八千代東成東で監督を務め、復活を目指す印旛明誠と対戦する。

 佐倉南は大型遊撃手・持田 玖仁など打力が高い選手が多く、あとは投手力強化、土壇場での精神的な強さが課題となる。同ブロックでは昨秋の県大会では流通経済大柏を破った八千代東も登場し、注目のブロック。

 昨秋のベスト16で千葉県の推薦校に選出された佐倉はエース・齋藤正貴の成長に期待がかかる。左腕ながら130キロ前半のストレートに加え、いつでもストライクが取れ、空振りが奪えるスライダーの精度の高さに注目してほしい。その佐倉の初戦の相手は白井佐倉西の勝者と対戦する。

【第6ブロック】出場枠5 18チーム

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伊藤真樹投手(千葉黎明)

 第6ブロックの注目は横芝敬愛多古の対決だろう。今年の多古は昨年のように多くの逸材が揃ったチームと比較すると、昨秋は1勝も挙げていない。だが春にかけて仕上げてくるかもしれないだけに怖いチームだ。

 一方、横芝敬愛。2016年は9891(徳島インディゴソックス-埼玉西武)、2018年は行木 俊(徳島インディゴソックス)とここ数年、140キロ越えの本格派右腕を育成し、独立リーグに送り込んでいるが、今年も逸材がいる。その名が大木稔貴。175センチ82キロの恵まれた体格から投げ込む左腕で、2年秋の時点で最速135キロを計測。入学時と比べてフォームがスムーズになり、順調に成長している。目指すは140キロ越えだ。

 大木は匝瑳シニア出身で及川雅貴横浜)、千葉敬愛の140キロ右腕・本宮とともにプレーしてきた。2人に負けない活躍を見せていきたい。

 また石川 陵起は170センチ前半ながら、体幹を鋭く回転させたフルスイングで高校通算10本塁打を記録する左打者。そのスイングの鋭さ、打撃フォームの完成度は千葉県の左打者でもトップレベルのものがある。この2人を筆頭に横芝敬愛は潜在能力が高い選手が多いだけに、その実力を公式戦の場で発揮できるか。

 また昨秋ベスト16の千葉黎明県立銚子と対戦。角度ある直球とカーブで勝負する伊藤 真樹など個々の戦力は第6ブロックでも高く、夏のシード権を争うチームとして注目していきたい。

[page_break:第7ブロック/第8ブロック]

【第7ブロック】出場枠5 15チーム

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昨夏ベスト8の安房

 第7ブロックは千葉学芸に注目だ。昨秋はこのブロックを中心に行われる東総地区高校野球大会では圧倒的な力を示して優勝。昨秋は県大会初戦敗退に終わっただけに躍進の春としたい。また、昨年は2年生中心のチームながら昨夏東千葉大会ベスト8の安房茂原樟陽と対戦。強打者・西野将佳の進化に期待だ。

【第8ブロック】出場枠5 15チーム

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熾烈なブロックから本大会を目指す志学館

 東海大市原望洋木更津総合が免除となり、この地区も地区予選からハイレベルな戦いが繰り広げられそう。拓大紅陵は左腕・17528、2年生ながら135キロ前後の速球を投げ込む竹内 将悟、バットコントロールが良い2年生ショートストップ・永渕 寿弥と投打に面白い選手がいる。一冬超えてどんなパフォーマンスを見せるのか。

 志学館のブロックもし烈だ。志学館市原中央京葉の勝者と対戦するが、市原中央は昨夏、1年生ながら公式戦を経験した右腕の入口翔太、左腕・伊藤駿介、正捕手・小関寛太がどれだけ成長を見せているか。

 志学館は上位、下位と切れ目のない打線が特徴で、前チームから一冬超えて強打のチームに化けた成功体験があるだけに、今年はその流れを継承すれば怖い存在となる。課題は投手力全体の底上げだろう。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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