第799回 神村学園、攻守に安定感 「守り勝つ」野球を再認識  2018秋鹿児島大会総括2018年10月19日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]3投手陣を軸に6試合無失策で優勝した神村学園
[2]強打で九州大会を掴み取った鹿屋中央
[3]公立高がベスト8に4校入り健闘

3投手陣を軸に6試合無失策で優勝した神村学園



優勝を果たした神村学園

 第142回九州地区高校野球大会鹿児島県予選は、決勝で神村学園鹿屋中央に完封勝ちし2季ぶり12回目の優勝で幕を閉じた。新チーム最初の県大会はどこもチーム力が発展途上で先の読めない展開になりがちな中、神村学園の攻守に安定感のある戦いぶりが光った。

 神村学園といえば「強打」のイメージが強い中、1、2年生の新チームは「3年生に比べると、個の力は及ばない分、チーム力で戦う」(小田大介監督)ことを心掛けた。中川 武海桑原 秀侍の2人の1年生右腕に2年生左腕・仲間 歩夢の3投手陣を軸にした「守り勝つ」(小田監督)野球をまず目指した。その成果が全6試合無失策という数字に如実に表れている。

 決勝の鹿屋中央戦、ライト森口 修矢(2年)、ショート松尾 駿助(2年)、セカンド北浦 海都(2年)、3人の絶妙な連携で2つ、外野に飛んだ打球で三塁アウトを取っている。内野手が球際のボールを粘って処理し、アウトにするシーンも多かった。ミスなく守るだけでなく、相手の「攻め気」を奪う好守が再三見られた。夏の大会、初戦の加治木工戦でまさかの敗戦を喫した試合にサードで出ていた北浦は「自分のエラーが失点につながった。1球の重みを考えてプレーしている」という。

 打線の力も決して過去のチームと比べてそん色があるわけではない。3番・森口、4番・田本 涼(2年)、5番・井上 幹太(1年)の中軸トリオを中心に、切れ目のない打線が、川内富濵 哲至(1年)、鹿児島城西小峯 新陸(2年)、鹿屋中央福地 玲夢(2年)と好投手を攻略してきた。先頭打者の意表を突くセーフティーバントや、無死一塁からファールで粘って打ってつなぐなど、攻略の引き出しも多彩である。現時点の鹿児島県内では間違いなくナンバーワンのチーム力であり、九州大会でもぜひ鹿児島勢3年ぶりのセンバツ出場を勝ち取ってもらいたいところだ。

【次のページ】 強打で九州大会を掴み取った鹿屋中央

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第3回 名門、公立勢の巻き返しに注目!2020年の鹿児島県高校野球をズバリ占う【鹿児島の高校野球】
第2回 大きく『変』わった1年だった 2019年の鹿児島県高校野球を漢字1文字で総括!【鹿児島の高校野球】
第4回 劇的な勝利に沸いた2試合 鹿児島ベストゲーム2019【鹿児島の高校野球】
第1回 新時代の幕開けを予感させた鹿児島!2019年の3大高校野球ニュースを発表!【鹿児島の高校野球】
第995回 岐路に立たされている女子野球、新しい道を開くカギとは?神村学園女子硬式野球部【後編】【野球部訪問】
鹿児島実vs神村学園【鹿児島県 第25回MBC旗争奪高校野球選抜1年生大会】
神村学園vs鹿屋中央【鹿児島県 第25回MBC旗争奪高校野球選抜1年生大会】
川内vs鹿児島情報【鹿児島県 第25回MBC旗争奪高校野球選抜1年生大会】
鹿屋中央vsれいめい【鹿児島県 第25回MBC旗争奪高校野球選抜1年生大会】
神村学園vs加治木工【鹿児島県 第25回MBC旗争奪高校野球選抜1年生大会】
第1006回 「夢のままで終わらせず、現実に!」福重 圭誇(尚志館)【後編】 【2019年インタビュー】
第985回 ウィークポイントのある選手からチームの中心選手に成長!福重 圭誇(尚志館)【前編】 【2019年インタビュー】
第980回 「大人の打者」の意味を理解できるかが打撃開眼のカギ! 森口修矢(神村学園)【後編】 【2019年インタビュー】
第979回 人間的な成長を求めて兵庫を飛び出した強打の核弾頭・森口修矢(神村学園)【前編】 【2019年インタビュー】
第275回 神村学園高等部 山本 卓弥選手【後編】 「目指すは『相手投手から嫌がられ、仲間から信頼される打者』」 【2015年インタビュー】
鹿児島城西 【高校別データ】
鹿児島情報 【高校別データ】
鹿屋中央 【高校別データ】
神村学園 【高校別データ】

コメントを投稿する

プロフィール

政純一郎
政 純一郎(つかさ・じゅんいちろう)
  • 生年月日 1974年12月18日
  • 出身地 鹿児島市
  • ■ 経歴
    鶴丸高校―同志社大
  • ■ 鹿児島新報で6年間スポーツ担当記者。2004年5月の同社廃刊後、独立
  • ■ 「スポーツかごんまNEWS」を立ち上げ、野球、バスケットボール、陸上、サッカーなど主に鹿児島のスポーツを取材執筆する。2010年4月より奄美新聞鹿児島支局長を兼務
  • ■ 著書に「地域スポーツに夢をのせて」(南方新社)「鹿実野球と久保克之」(同、久保氏と共著)
  • ■ Webでは「高校野球ドットコム」、書籍では「野球小僧」(白夜書房)「ホームラン」(廣済堂出版)「陸上競技マガジン」(ベースボールマガジン)「月刊トレーニングジャーナル」(ブックハウスHD)などに記事を寄稿している。
  • ■ 野球歴は中学から。高校時代は背番号11はもらうも、練習試合に代打で1打席、守備で1イニングの試合経験しかない。現在はマスターズ高校野球のチームに所属し、おじさんたちと甲子園の夢を追いかけている
  • ■ フルマラソンの自己ベスト記録は3時間18分49秒(2010年のいぶすき菜の花マラソンにて)。野球とマラソンと鹿児島をこよなく愛する「走るスポーツ記者」

スポーツかごんまNEWS
コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム