世界大会出場がかかった中国戦。戦いのポイントを解説
選手たちの成長も見据えた一戦に
張文韜(左)と桑洋(右)
中国は中1日置いたことで、全員の投手が使えるようになった。後がないとみて、チャイニーズタイペイ戦で好投を見せた桑洋の先発が予想される。桑洋は120キロ後半の速球、スライダー。カーブを集める技巧派左腕で打ちにくさを感じる投手だが、これまでの投手に比べれば合わせやすい。日本は桑洋を徹底警戒。小園海斗(報徳学園)は「ビデオを見ましたし、配球の傾向は変わった。そこを狙い、逆方向に打ち返す打撃を見せていきたい」と意気込んだ。左打者が多い日本打線はどう攻略していくのか、注目だ。
また130キロ後半の速球を投げる伊健、右サイドの李富龍は130キロ前後の速球を投げる投手だ。
打線では1番ショートの張文韜は守備力が高く、ミートセンスが優れた好打者。4番・寇永康も広角に打ち分ける打撃技術が光る選手だ。
チャイニーズタイペイ、韓国の投手陣から1点も奪えなかった。この2か国と比べると怖いチームではない。
日本は負ければ世界大会に進めない事態となる。永田監督は「やるしかないです。何が何でも勝つ、泥臭く野球をやるだけです」
とはいえ、勝ちに固執すぎず、絶対に負けられない緊張感の中で、これまで登板がない投手を起用したほうが選手の経験にもなる。
来年の世界大会の出場権を獲得するだけではなく、18人の選手たちが今後の野球人生につながる試合になることを期待したい。
(文=河嶋 宗一)