【13日目見所】ベスト8をかけた戦い！3回戦4試合の見どころ！
金城（近江）
8月17日、第100回全国高等学校野球選手権記念大会13日目。ベスト8をかけた3回戦が行われる。これでベスト8が出揃う。そんな4試合の見所を紹介したい。
常葉大菊川のノーサイン野球は実に緻密。エンドラン、盗塁、強打で得点をもぎとっていく。また内外野の守備も堅く、非常に洗練されている。打者のキーマンは1番・奈良間大己。奈良間が出塁すれば、盛り上がる。奈良間だけではなく、4番・根来にも注目。
近江は4本の矢と呼ばれる投手陣の起用にも注目が集まる。前橋育英戦で好投を見せた林優樹がキーマンとなりそう。またリードする有馬諒にも注目していただきたい。常葉大菊川のエース・漢人友人は右投手なだけに、左打者がキーマン。巧打者・家田陸翔、住谷 湧也、土田 龍空が当たりを見せ、4番北村恵吾につなぐ打撃を見せていきたい。
試合は3点～5点勝負の戦いになるのではないだろうか。
第2試合 金足農（秋田）vs神奈川横浜（南神奈川）
金足農の吉田輝星の真価が問われる試合だ。ギアが入ったときのストレートは横浜打線も簡単に打てないだろう。ただそれだけでは横浜打線を抑えることはできない。カギとなるのはスプリット。2回戦の大垣日大戦を振り返ると、スプリットやスライダーの精度は少しずつ良くなっている。
横浜の打者はこれまでの試合を振り返っても、速球に弱く落ちる球に弱い打者が多い傾向にある。弱点を突くピッチングができれば、しっかりと試合を優位に作っていけるはずだ。ただ甘いストレートもまだ多いので横浜の打者が攻めるとすれば、そこをパンチショットして、長打にしたい。その中でキーマンとなるのは内海貴斗。バットコントロールが良く、対応力の高さは一番。修正能力が高い横浜 齋藤大輝も注目したい。またドラフト候補として注目される万波中正は速球に対応するためにこれまでの2試合と比べてどう工夫するのか注目したいところ。
金足農は吉田が注目されるが、2試合とも投手力が高いチームを打ち崩して勝ち上がっているだけに横浜投手陣も気が抜けない。投手総動員という形で金足農打線を抑えていきたい。
木更津総合は野尻幸輝–根本太一という鉄壁リレーを実現するために、1番東智弥、3番山中稜真、4番野尻の3人を中心に先制点を仕掛けていきたい。後半で突き放す展開になれば理想的だ。
下関国際は、相手に応じて待ち球作戦をしたりと、戦術が優れたチーム。さらにここまでの2試合は、9回に必ず得点を上げている。終盤に強さを発揮するチームであり、木更津総合からすれば習志野と対戦する感覚に陥るのではないだろうか。
木更津総合はできるだけリードを広げた状態で終盤を迎えたい。下関国際は2点差以内。5点勝負の展開になるのではないだろうか。
第4試合 日大三（西東京）vs龍谷大平安（京都）
龍谷大平安は2回戦で二けた得点を挙げ、打線は調子を上げ、エース・小寺智也も1失点完投勝利。チームとしては隙が見当たらない。龍谷大平安打線を抑えるには、井上広輝か、河村唯大の2人になるだろう。ただ井上は無理強いはできないので、長いイニングは期待できない。そうなるとキーマンになるのは、3年生右腕の中村奎太。投打で能力が優れた中村が力を発揮できるかで流れは変わってくる。
また打線は、西東京大会から速球投手、技巧派投手を攻略して勝ち上がっているので、龍谷大平安のエース・小寺投手を攻略する打力は十分に持っている。
龍谷大平安はこれまで戦ってきた相手と比べるとワンランクも上がる。なかなか自分たちのペースで試合運びすることはできないだろう、
名門校同士の対決は5点～6点の勝負になるのではないだろうか。
