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圧倒的強さ見せた龍谷大平安、激闘の京都大会を振り返る

2018.08.18

圧倒的強さ見せた龍谷大平安

圧倒的強さ見せた龍谷大平安、激闘の京都大会を振り返る | 高校野球ドットコム
小寺智也(龍谷大平安)

 龍谷大平安が圧倒的な強さを見せつけ、頂点まで駆け上がった。準決勝まで全てコールド勝ちを収め、立命館宇治との決勝でも6回を終えた時点のスコアは8対0。8回にトドメの3点を加え2桁得点で甲子園切符を手にした。大会を通じてエース・小寺は21回2/3を投げて無失点、打線も6試合で70得点と猛打を振るった。京都の主砲、4番でキャプテンの松田は一発を記録し、3番を打ちセンス溢れる俊足の松本は打率.750、下位打線にも田島ら好打者が並んだ。秋春と8強止まりだったが最後の夏にきっちり仕上げ、横綱野球で王者の貫禄を見せつけた。

 惜しくも甲子園まであと一歩届かなかった立命館宇治は、長身右腕の西成と速球派の森井がチームを支えた。足を絡めた攻撃も持ち味で準決勝まで全ての試合で6点以上を奪い、失点は5点以下。鳥羽との準々決勝、京都国際との準決勝では延長戦を制すしぶとさも見せた。

 昨秋、今春と優勝を果たし龍谷大平安と並んで優勝候補と見られていた乙訓は、大会前にキャプテンの中川が左足を骨折する非常事態。自慢の左右2枚看板も左のエース・富山の調子が上がりきらない状況で夏を迎えていた。決して万全でない中、川畑はキレと球威あるストレートで押し込み、茨木を4番に据えるなど春から組み替えた打線は持ち味のエンドランを駆使して得点を奪う。龍谷大平安との準々決勝では大差がついてしまったが、この1年間、京都を最も盛り上げたチームだった。

 その乙訓と3回戦で延長12回の激戦を演じたのが昨夏優勝の京都成章。昨年から主軸を打っていたキャプテンの松下を中心とした打線もさることながら、好投手・北村は安定感抜群で、優勝候補と互角に渡り合った。

 この夏、躍進を果たしたのが西舞鶴。3回戦で春に敗れた宮津にリベンジを果たすと、4回戦では強豪・福知山成美に競り勝ちベスト8まで勝ち上がった。

 上位進出はならなかったが本塁打を放った京都外大西の1年生・山下など1年後、2年後に期待を抱かせる選手も多く見られた。

 また、酷暑対策が全国的な注目を集めた。1日に4試合行われる準々決勝は第3試合の開始時間を午後4時に設定。第3、第4試合は長時間の試合となったため全ての試合が終了したのは午後10時半を過ぎていたが、最も暑い時間帯でのプレーを避けた。準決勝、決勝も午前中に変更し、準々決勝以降はテレビ中継もあるため難しい決断だったに違いないが、京都高野連の判断は英断だった。

文=小中翔太

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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