Column

【12日目見所】大阪桐蔭vs高岡商のテーマは左投手の対応!準々決勝進出をかけた3回戦4試合の見どころ!

2018.08.16

【12日目見所】大阪桐蔭vs高岡商のテーマは左投手の対応!準々決勝進出をかけた3回戦4試合の見どころ! | 高校野球ドットコム
横川凱(大阪桐蔭)

 8月16日、第100回全国高等学校野球選手権記念大会12日目。ベスト8をかけた3回戦が行われる。優勝を狙う各校はどんな選手起用、どんな戦術をするのか注目が集まる。そんな4試合の見所を紹介したい。


第1試合 報徳学園(東兵庫)vs愛工大名電(西愛知)

この試合のポイントは小園海斗報徳学園)の出塁だ。2回戦の聖光学院戦を振り返ると、小園は3二塁打を放ち、3得点と、すべてホームインをしている。小園が出塁すれば必ず得点にできる。得点パターンが確立されているのは心強い。

 愛工大名電からすれば小園の高い打撃力を見て、シングルでいいと割り切りたくなるが、小園の場合、足で二塁、三塁に陥れる技術がある。それを踏まえると、やはり4回のうち出塁は1回だけにとどめておきたい。

 小園は学習能力が非常に高い選手で、一度打ち損じた球は2度目を逃さない鋭さがある。それだけに小園はこの試合でも見せてくれそう。報徳学園は、2番~4番打者の打撃が2回戦同様カギを握る。

 愛工大名電は好調の144キロ右腕・秋山や左腕の室田の投球がカギ。特に室田は左投手なので。攻め方次第では小園を抑えることはできるはずだ。

 打線はキレの良いスライダーを投げる渡邉、140キロ前半のストレートと130キロのカットボールを自在に操る木村に対してどう打ち崩すのか。

 勝負は3~4点勝負になるのではないだろうか。

第2試合 二松学舎大附(東東京)vs浦和学院(南埼玉)

 関東地区同士の対戦は、激しい試合が予想される。ともに打力、守備、走塁のレベルが高く、一瞬のスキ、迷いが命取りとなる。

 二松学舎大附はエース・岸川海の継投がポイント。また岸川以外の投手の投球も大事となる。2回戦の広島広陵戦では海老原凪が4回まで1失点に抑える好投を見せた・ああいう粘り強さがとても大事になるが、投手の好投を引き出すには、1年生捕手・山田将義のリードにも注目したい。

 浦和学院は149キロ右腕・渡邉勇太朗の威力抜群の最速149キロの速球、切れ味鋭いスライダーが決まれば、簡単には打ち崩せないが、まだ抜け気味のボールがあったり、ボールを置きに行くところを見ると不安を感じる。二松学舎大附打線を勢い付けないためにも序盤でどれだけ圧倒したピッチングを見せることができるか。渡邉だけではなく、河北、美又、永島、近野の4人のピッチングにも期待したい。
・打線はともに活発で、浦和学院は2番矢野、4番蛭間拓哉はキーマン。二松学舎大附は右打ちがうまい1番右田稜真、3番平間陸斗、東東京大会で打率7割の野村がキーマン。
 両チームとも、140キロを超える投手を攻略する力はあり、5点~6点勝負になるのではないだろうか。

第3試合 済美(愛媛)vs高知商(高知)

 2試合続けて二けた得点の高知商と球史に残る大逆転勝利を挙げた済美による四国勢対決は打ち合いが予想され、10点勝負覚悟をしたいところ。

 済美は逆転サヨナラ満塁本塁打を放った1番矢野功一郎がキーマン、高知商はスラッガー・藤高 祐一郎、1年生・西村 貫輔が2試合続けて活躍を見せており勢いがある。

 済美は145キロ右腕・山口直哉は前日の試合で184球を投げた影響が気になるところ。また高知商打線は本格派の対応に長けており、自慢のスライダーの精度が肝となる。高知商の北代は微妙に動く130キロで打たせてとっていきたい。

 しかし両投手の疲労具合を見ると、両エース以外の投手起用もあるのか注目だ。

第4試合 大阪桐蔭(北大阪)vs高岡商(高知)

 どちらもテーマは左投手の対応だ。

 大阪桐蔭は1回戦の作新学院戦で左投手の対応に苦しんだ。高岡商山田龍聖の角度ある速球と変化球に対応できるか。この試合のカギを握るのは右打者の大阪桐蔭 山田健太石川 瑞貴の2人になるだろう。またドラフト候補・根尾昂藤原恭大は左投手に対応できる技術を見せてくれるのか。投手陣は、左腕・横川凱の登板の可能性がありそう。高岡商は、左打者が多く、これまで右の速球派を打ち込んでいるが、甲子園では左投手との対戦はない。それを考えると、横川の先発も戦略上、ありだといえる。

 高岡商は1回戦で本塁打を放った井林 泰雅、攻守のキーマン・中村 昂央大阪桐蔭投手投手陣を攻略できるか注目される。

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.18

【神奈川】保土ヶ谷球場では慶應義塾、横浜が登場!東海大相模は桐蔭学園と対戦!<春季県大会4回戦組み合わせ>

2024.04.18

強豪校を次々抑えて一躍プロ注目の存在に! 永見光太郎(東京)の将来性を分析する<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.04.18

首都二部・明星大に帝京のリードオフマン、東海大菅生技巧派左腕などが入部!注目は184センチ102キロの大型スラッガー!

2024.04.18

【春季埼玉県大会】ニュースタイルに挑戦中の好投手・中村謙吾擁する熊谷商がコールド発進!

2024.04.18

【岡山】センバツ出場の創志学園は2回戦から登場! 2回戦で昨年夏の決勝戦と同じカードが実現の可能性も!<春季県大会地区予選組み合わせ>

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.15

【春季和歌山大会】日高が桐蔭に7回コールド勝ち!敗れた桐蔭にも期待の2年生右腕が現る

2024.04.16

【群馬】前橋が0封勝利、東農大二はコールド発進<春季大会>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード