序盤から実力校同士のぶつかり合い!100回目の岐阜大会を振り返る!
大会終盤に波乱が起きた岐阜大会
惜しくも甲子園とはならなかった中京学院大中京
大会前から、大垣日大と中京学院大中京の一騎打ち、これに県岐阜商がどう絡んでくるのかということがポイントとされていた。ただ、組み合わせではベスト4決めの準々決勝で大垣日大と中京学院大中京が当たり、これが事実上の決勝戦となると見られていた。また、県岐阜商も初戦の2回戦で昨秋の準優勝校大垣西、3回戦で市岐阜商と当るという厳しい組み合わせ。大垣西には11対4と快勝したものの、岐阜商対決の3回戦で市岐阜商に軍配が上がった。
注目の準々決勝、大垣日大と中京学院大中京の対決は前半に点を取り合ったが、4回に堀本洸生君が二塁打で勝ち越し、大垣日大はそのリードを背番号10ながら阪口慶三監督の信頼の厚い修行恵大君が守り切って宿敵を倒した。こうして、大一番を制した大垣日大は準決勝では、かつて福知山成美で何度も甲子園に導いている田所孝二監督が率いて3年目の岐阜第一と対戦。先制されたがすぐに追いつき、5回のリードをキープして4対2で勝った。決勝では大垣商との大垣対決となったが、比較的楽な展開となり、修行投手も1失点で完投した。
序盤で有力校が当たったということもあったが、ベスト8には岐阜、大垣南、東濃実といったところも残った。岐阜は関商工を2011年に初出場に導いた北川英治監督が率いて5年目。また、大垣南は岐阜総合学園時代に大野奨太(日本ハム→中日)を育てた川本勇監督が率いた、まとまりのいいチームだった。東濃実は1993(平成5)年に[stadium]甲子園[/stadium]出場という実績のあるところである。
近年、前述3強の構図が色濃く出つつある岐阜県の勢力構図である。そんな中で、大垣商や市岐阜商も含めて、上位に進出した公立勢は確実なチーム作りの成果でもあったとも言えよう。
文=手束仁