【3日目見所】智辯和歌山vs近江の近畿勢対決は打撃戦必至!
近江と智辯和歌山の対決に注目!
8月7日、第100回全国高等学校野球選手権記念大会3日目。智辯和歌山vs近江の対決に注目だ。3日目4試合の見どころを紹介したい。
好投手同士の対決に注目だ。145キロ右腕・木村 颯太は球質が重い直球を武器に打たせて取る投球を得意とする。打線はしっかりとチャンスを畳みかけていきたい。
高岡商は148キロ左腕・山田龍聖の投球がカギを握るが、富山大会で11失点と多いのが不安要素。ただ高校生、短期間で一気にぐっと変わることもある。覚醒すれば面白いが、山田が早期降板することを想定し、富山大会で好投を見せてきた右サイドの大島嵩輝の好投にも期待したい。
打線は冬場にスイングを重ねてきただけに長打力も身についてきた。両チームの投手陣が踏ん張るのか。それとも打撃戦になるのか。ここまで甲子園二日間の戦いを見ると、前半戦の攻防によって荒れた展開になるのか、締まった投手戦へとつながっていくだけに注目したい。
選抜準優勝の智辯和歌山と選抜ベスト16の近江との対戦。打線も良くて、継投が多く、さらに正捕手が2年生と共通点が多い。
まず打線はドラフト候補に挙がるスラッガー・林昂汰など強打者がずらりと揃う。どこからでも一発が飛び出す打線は甲子園でも発揮することができるか。投手陣は平田龍輝、小堀颯人、根来塁、池田陽佑の4人の投球がポイント。初戦で登板する可能性が高い平田は制球力重視のピッチングで近江打線に立ち向かい、強肩捕手・東妻純平が相手打者を狙い球を外すリードを見せたい。
一方、近江も本塁打こそないものの、チーム打率.410、48得点を挙げた攻撃力に注目。4番・北村恵吾は打率.533、12打点を記録し、近江のハイレベルな内野手の競争を勝ち抜き、レギュラーに抜擢された1年生・土田 陸空など巧打者が実に揃っている。投手陣では最速147キロまで球速を伸ばした佐合大輔、左腕・金城登耶などバリエーション豊かな投手を揃え、展開次第でも継投策でつないでいけるのが強み。また正捕手・有馬諒は来年ドラフト候補として期待がかかる大型捕手だ。
両チームの打撃陣が持ち味を発揮すれば、高知商vs山梨学院のような打撃戦になる可能性も十分に高い。
第3試合 前橋育英(群馬)vs近大付(南大阪)
ともに投手力と守備力の高さを武器に勝ち上がった。前橋育英は決勝で、全国屈指の破壊力を誇る健大高崎に勝利。その健大高崎打線を5失点に抑えた恩田 慧吾は群馬大会で見せた丁寧なピッチングを見せていきたい。また、打線は昨夏甲子園を経験しているスラッガー・小池悠平は捕手に転向し、恩田を盛り立て、好投に導いた。また打っても、打率.545、3本塁打を記録し、まさに攻守の核である。
一方、近大付は1年夏から背番号1をつけてきた大石 晨慈は43回を投げて6失点と、安定感抜群のピッチングで勝利をものにしてきた。甲子園でも南大阪大会で見せた安定感抜群を見せていきたい。野手では長打力のある髙倉 龍侑、主将・花田 大晟がキーマン。また守備では遊撃・道正陸人に注目。その守備力の高さは野球関係者から「守備だけでも大学でも通用する」といわれるほど。
終盤まで緊迫した勝負が期待できそうだ。
常葉大菊川のキーマンは主将で1番の奈良間 大己。22打数18安打、打率はなんと8割1分8厘と驚異的な打率を残して打線をけん引。また前後を打つ選手も長打力ある打者が多く、一気に畳みかけていきたい。投げては漢人 友也が粘り強いピッチングを見せていきたい。
益田東は4番稲林隼人を中心に下位にも長打力のある選手が揃い、長打攻勢で得点できるのが強み。内野の守備も堅く、エース・和田 晃成は140キロ前後の速球はキレが良く、変化球の精度も高く、簡単には打ち崩せないものがある。
試合のカギを握るのは奈良間。奈良間が打てば、常葉大菊川は一気に乗るだけに益田東はなんとしてでも抑えたい。前半から慌ただしく動くか、それとも後半勝負になるのかは奈良間の打撃にかかっているのではないだろうか。