第723回 優勝するのはどこなのか?実力が拮抗してい南埼玉の大会展望を分析!2018年07月06日

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【目次】
[1]浦和学院と埼玉栄の現在の戦力
[2]上位に食い込む実力は十分ある4校

 100回記念大会ということで今年の埼玉からは2校が出場する。その組み合わせが決まった。本命はあくまで北埼玉が昨夏の全国覇者・花咲徳栄、南埼玉が浦和学院と今年もこの二強という構図だが、何があるかわからない夏の大会だ。今年の南・北埼玉大会出場校をこの二強を中心に考えていきたい。

浦和学院と埼玉栄の現在の戦力



南埼玉 注目の2校

 南埼玉大会も今春の県大会優勝校であるAシード浦和学院が中心であることに間違いはない。だが、北埼玉大会での花咲徳栄のような絶対的な存在ではなく、不確定要素が多いのが現状の浦和学院だ。

 というのも、浦和学院が本命視される大きな要素である投手力だが、本来エースである左腕・佐野 涼弥(3年)は肩を痛め完全な状態ではなく、MAX145kmの長身右腕・渡邉 勇太朗(3年)も春の関東大会でひじ痛から復帰したばかりで無理はさせられない。だが、浦和学院は彼ら2人を欠いた状態ながら春の県大会6連覇を果たした。

 それはなぜか。近野 佑樹(3年)と河北 将太(3年)、左腕の永島 竜弥(2年)などがその穴を埋める好投をみせたからだ。今大会は組み合わせに恵まれたこともあるが、あくまで佐野や渡邉は回復待ちで、今大会特に序盤は森監督の信頼を勝ち得た近野や河北を中心に回すであろう。浦和学院は順当に行けばベスト4までは堅い。

 順当に行くとベスト4には埼玉栄聖望学園が待ち構えるが、ここで佐野や渡邉の出番が来るか。逆に言えばここ数年公立勢に敗れることが多かっただけに、ベスト4まで順調に来ることができれば、その後は優位な展開に持ち込むことができるであろう。

 浦和学院のキーは何と言っても打線であろう。主砲・蛭間 拓哉(3年)、矢野 壱晟(3年)、中前 祐也(2年)などを中心とし、7、8人の左打者が並ぶ左偏重の打線なだけに右投手であればある程度計算ができる打線だが、当然好左腕に苦しむ。

 昨秋は市立川越和田 光(2年)に苦しめられ敗れると、今春も山村学園和田 朋也(2年)相手に勝つには勝ったが、1点に抑えられた。それだけに打者としても貴重な右の強打者である河北に対する負担は大きい。あとは河北に続く右の強打者が出てくるかが5年ぶりの甲子園への鍵となる。

 この浦和学院に続くのは戦力的にはCシードの埼玉栄だ。若生監督就任時に入学し、1年夏から出場していた有望な選手達が最終年度を迎える勝負の夏だ。埼玉栄には何と言っても1年夏から主戦として登板していたMAX146km右腕・米倉 貫太(3年)がいる。

 フォーム、ボールの質を見ても申し分ない今大会1、2を争う投手だが、唯一のウィークポイントはメンタルの部分だ。ピンチや劣勢の場面を迎えると、とんでもない方向への暴投も見られるなど、制球を乱していた。このメンタルの部分を克服し一皮むけることができるか。そこにかかっている。

 打線も1年春からスタメンだった好打者・海崎 雄太(3年)や渡部 壮大(3年)など経験豊富な選手も多く、和田 康平(2年)、鈴木貴大(3年)、池ノ上 和貴(3年)のクリーンアップは破壊力抜群だ。このチームは2年前から注目されてきたが、結局その後も春、秋を含めてベスト4まで進出した経験がない。

 唯一その点に不安が残るが、順当に行くとベスト8で激突する聖望学園戦が一つの山になるであろう。ベスト8の壁を破ることができるか。

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プロフィール

南英博
南 英博
  • 生年月日:1977年7月13日
  • 出身地:埼玉県出身
  • ■ 大学卒業後、SEからフットサル雑誌の編集を経て2007年よりフリーライターにという異色の経歴。
    一念発起し2010年から野球の道へ。埼玉県を中心に関東の高校野球を取材する。
  • ■ ネットでは『高校野球ドットコム』、書籍では『週間サッカーダイジェスト』(日本スポーツ企画社)、『フットサルナビ』(白夜書房)、に寄稿。
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