第659回 逆襲の横浜、完ぺきな内容で春制覇!南北ともに混戦模様に。2018年05月17日

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【目次】
[1]4強の収穫と課題
[2]ベスト8の戦力状況
[3]ベスト16でも優勝候補として期待できる横浜隼人、ノーシードで怖いのが藤嶺藤沢

 春の神奈川は横浜が2年ぶりの優勝を決めた。そんな春季県大会を振り返っていきたい。

4強の収穫と課題



左から中野雅大(鎌倉学園)、斎藤 礼二(東海大相模)、山田陸人(桐光学園)、及川雅貴(横浜)

 圧巻だった。秋の鎌倉学園戦にコールド負けした悔しさを力に変えてきた横浜。地区予選から準決勝まですべてコールド勝ち。準決勝では秋に敗れた鎌倉学園に対し、5回コールド勝ちを収めリベンジを果たした。それぞれの打者がレベルアップを果たし、多くの試合で本塁打が飛び出した。

 本塁打を打ったのは長南 有航内海 貴斗角田 康生齊藤 大輝板川 佳矢万波 中正山崎 拳登となんと7名。全国トップクラスの長打力をいかんなく発揮した。それに加え、内外野ともに堅い守備を随所に発揮し、全試合無失策と攻守ともに完璧だった。

 投手陣ではエースの板川が盤石なピッチング。球速は130キロ中盤でも、切れのある変化球を低めに集めて得点を与えなかった。そして衝撃を与えたのが2年生左腕・及川 雅貴だ。4回戦横浜創学館戦で最速149キロを計測。現時点では現役高校生最速左腕へ成長した。及川は夏にはリリーフ起用が中心になるのか、先発の機会が増えるのか、注目される。

 そのほか、右サイド・黒須 大誠、1年生ながら145キロを投げる大型左腕・松本 隆之介など素材が優れた投手が多い。

 一昨年、去年のチームと比較しても戦力は充実してきた。これから1年生が競争に加わり、どんなチームになるのか、注目される。

 準優勝の桐光学園は北神奈川のライバル・慶應義塾準々決勝東海大相模準決勝で破ったことは大きな自信となった。今大会はリトル松井 裕樹と期待される冨田 冬馬、本格派右腕・谷村 然の2年生投手コンビが好投を見せた。

 2年生が多い今年の桐光学園、その若いチームの中で活躍を見せたのが主将の山田 陸人法政二戦で特大本塁打、慶應義塾戦では3安打3打点、東海大相模戦で先制適時打と随所に勝負強さを発揮。間合いをうまく取れて、フォロースルーがしっかりと取れる技術を持つ長距離打者で、頼もしい存在だ。山田の活躍で二季連続の関東大会を決めた。

 春の結果に満足することなく、走攻守でワンランクレベルアップを果たし、6年ぶりの甲子園出場を狙いたい。

 東海大相模は、投手陣ではエースの斎藤 礼二以外の投手起用が目立ち、特に2年生の速球派右腕・遠藤 成を起用し、一人立ちさせようとする首脳陣の意向が見えた。打線は小松 勇輝山田 拓也森下 翔太を中心とした打線の破壊力は県下トップクラス。選抜では準決勝智辯和歌山戦で10点を取りながら逆転負けした経験を活かし、1点を取ることにさらに貪欲になっていた。

 また東海大相模は例年、多くのスーパールーキーが門をたたく。この夏まで激しい競争が行われそうで、夏には2、3年生が競争を勝ち抜くのか、それとも新1年生が出てくるのか、注目していきたい。

 二季連続のベスト4の鎌倉学園は準決勝以外は10得点以上と強力打線で勝ち上がった。3番・新倉 将大、4番・松丸 航太郎 、5番・中野 雅大のクリーンナップを中心に、長打を打てる打者が多く、一気に畳みかける打撃を見せる。

 投手では小島 和也、130キロ後半の速球を投げ込む大浦 駿人と顔ぶれは悪くない。ただ準決勝横浜に5回コールド負けを喫したように、投打で圧倒された。横浜打線に通用する投手づくりが課題となりそうだが、打線、守備面でも横浜と対しても力を発揮できる打線となっていきたい。

【次のページ】 ベスト8の戦力状況

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河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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