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八頭が2010年以来、8年ぶりの春制覇を果たした春季鳥取大会。活躍の目立った選手、印象的な場面の振り返りを中心に、大会の総括を行いたい。
新体制の2校が結果を残した鳥取の春

見事に優勝を決めた八頭
決勝進出を果たした八頭、米子北の両チームともに、今春監督が交代。八頭は2001年夏に一塁手として甲子園出場を果たした三田寛監督が、米子北はコーチとして指導にあたっていた松永智明監督が就任。“新体制”への移行から日が浅いという難しさもあるなか、即座に結果を出した形となった。
八頭は、4番を任される金澤大成も50mを6秒台前半で走るなど、快足自慢の選手が揃う機動力が大きな特徴。エンドランを効果的に用いた攻撃、送球が逸れた際に次の塁を狙う姿勢が徹底されているなど、常にプレッシャーをかける攻撃を展開し続けた。
長らく同校を率いた徳永昌平監督の教え子にあたる三田監督。現役時代に経験した徳永野球に自らの色を加えた「新制・八頭」で、今夏も盛り上げてくれそうだ。
2013年以来の決勝進出となった米子北は、打力で今大会を席巻した。「計画的なウエイトトレーニングと、徹底してバットを振り込んできました」と松永監督が語るように、上位打線のスイングは迫力満点。中でも強烈なインパクトを放ったのは準々決勝・鳥取城北戦だ。
昨秋準優勝、春季大会3連覇がかかる鳥取城北との大一番で、エース・楢原健汰が投げては5回を無安打無失点、打っては3ラン本塁打を3本放つ大活躍。試合は12-0の5回コールド勝ち。スコアはもちろん、エースが見せた離れ業には驚かされた。