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【千葉県展望】今秋は木更津総合、習志野、専大松戸が一歩リード 初戦から好カード続出!

2017.09.14


野尻幸輝(木更津総合)

 9月16日から開幕する平成29年秋季千葉県高等学校野球大会。64校が登場する今大会は、初戦から激戦が期待できる大会となりそうだ。各ブロックの見どころ、注目選手を紹介したい。

木更津総合は夏経験者がどれだけ成長を見せることができるか

 夏優勝の木更津総合長生と対戦。千葉大会はベンチ入りしたものの、甲子園でベンチに外れた右腕・白井竜馬がこの悔しさをバネに、どれだけ変わることができるか。スラッガー・野尻幸輝もそろそろ今年の千葉をけん引する打撃を見せていきたい。1年春からレギュラーの小池 柊稀も、攻守の総合力は高い。ただプレーはまだ控え目。そろそろ自分の持ち味を発揮し、しっかりと自分を表現できるような選手になれるために、この秋は大事な公式戦となる。2年ぶりの関東大会出場へ向けて、新戦力がどれだけ登場するのかにかかっているだろう。

同ブロックでは夏ベスト16の東京学館浦安も登場する。隣のブロックでは千葉英和を破り、強豪公立として地位を上げている柏南暁星国際流通経済大柏が初戦で激突するなど、見逃せないカードが多い。

 夏ベスト4の東海大市原望洋茂原樟陽と対戦。前チームは下級生時代から経験が豊富だった選手が多かったが、その上級生がごっそりと抜けた。一からのスタートとなるが、戦いぶりに注目が集まる。また同ブロックでは日体大柏多古の実力校対決も注目だ。

隣の山を見ると、銚子商千葉経大附の対決が実現。銚子商は攻守の要・宮内竜也が攻守両面でたくましさが出てきた。夏ベスト8の市立柏幕張総合と対戦。同ブロックには拓大紅陵など実力校同士の潰しあいが実現しそうだ。

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[page_break:習志野、専大松戸がリードも、同ブロックに強豪がズラリ]

習志野、専大松戸がリードも、同ブロックに強豪がズラリ

 続いてトーナメントでいうと右上のブロックを見ていきたい。このブロックの注目は夏準優勝の習志野。初戦の相手は我孫子東習志野は攻守において総合力が高く、投手陣の層も厚い。順当にいけば、関東大会出場候補となるチーム。その鍵を握っているのは1年秋から公式戦のマウンドを踏んでいる古谷拓郎だ。フォームのバランスの良さ、回転が良い130キロ後半のストレート、ブレーキが効いたカーブ、しっかりと体ができて、ピッチングのコツをつかんでいけば、140キロ超えも可能で、今年の千葉県を代表する右腕になっていてもおかしくない右腕である。継投策を敷くチームだが、古谷が一本立ちすることで、盤石した試合運びを築きそうだ。

 初戦の相手である我孫子東は、高校通算15本塁打のスラッガー・宮川颯斗、191センチ92キロと規格外の体型を誇る張雨辰も右のスラッガー。推定飛距離140メートル弾も放ったこともある。全方向に長打が打てる柏木悠太郎、敗者復活戦で15奪三振を記録した鶴岡 雅義など多くの逸材が揃う。その勝者は、千葉明徳市立船橋の勝者と対戦。一戦も気が抜けない戦いが続く。また130キロ越えの好左腕・相川亮太擁する館山総合八千代松陰との対決も注目だ。

 隣のブロックを見ると、中央学院敬愛学園の好カードがいきなり実現。中央学院大谷拓海は下級生の時から騒がれた大型右腕。最速は140キロで、持っているポテンシャルは、千葉県屈指。しかし思うようなピッチングができていないが、この秋では一変したと思わせるピッチングを見せてくれるだろうか。また松戸国際市立松戸の対決にも注目。市立松戸の左腕・物江 啓佑は県内屈指の本格派左腕。どんな成長を見せることができるか。

 夏ベスト8の専大松戸。現状でいえば、このチームが今年の千葉をリードしているだろう。夏までは外野手だった強打の遊撃手・尾川龍馬、県内屈指の左のスラッガー・今里 凌、巧打堅守の二塁手・昆野海翔、130キロ後半の速球を投げ込む古川 信之介の経験者が揃い、新戦力も実力がある。関東進出の条件は古川以外の投手が強豪校でも抑えられる目途がつくこと。スラッガー・今里がどれだけ本物のスラッガーに化けられるかにかかっているだろう。また千葉黎明も、最速135キロ右腕・林直樹のピッチングに期待だ。同ブロックでは成田の好捕手・田宮が、打者として進化を見せると面白い。初戦の相手は球質の良さと精神力の強さで勝負する新原 渉吾擁する千葉敬愛と対戦。かなりの好試合が期待できそうだ。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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