【熊本展望】今年はタレント揃いの熊本県!激戦の熊本を制するのは?
川端健斗(秀岳館)
今年は多くのドラフト候補が登場!
9日の予定だったが開幕が10日となった第99回熊本大会。甲子園三季連続ベスト4の秀岳館が有力だが、今年はドラフト候補がズラリと揃った大会。見ごたえがある大会となっている。
秀岳館は全国的に見てもトップクラスのチーム力を持つ。安定感抜群、そして打力もある田浦文丸、最速148キロ左腕・川端健斗の二枚看板。そして打線は巧打者・木本凌雅、左のスラッガー・石井 卓弥、強肩強打の捕手・幸地 竜弥など逸材が揃う。そして相手チームの研究に抜かりがない。本戦までしっかりと調子を上げて臨むことができるのか。秀岳館は千原台と芦北の勝者と対戦する。千原台にはエース・住野賢枝は最速140キロを超える速球派右腕で、捉えるのは苦労しそうだ。また同ブロックには速球派右腕・宮原 孝明擁する熊本農も同ブロックで、秀岳館が勝ち上がるのは容易ではない。同ブロックでは、シードの東海大星翔、熊本国府、ルーテル学院など強豪が多く揃っている。
また選抜出場の熊本工は人吉と対戦。熊本工のカギを握るのは、エース・山口翔の投球だろう。最速150キロ超えも果たし、ついに目標を果たした山口。山口に求められるのは勝つ投球。回転数が高いストレート、曲がりが鋭いスライダーと1つ1つの精度の高さは、今年の高校生では3本の指に入る投手だが、それが配球として生かされておらず、そしてイニングごとにばらつきが激しい。そういう粗さが少しずつなくしていけば、勝てる投手となるだろう。またバックは細かなミスが多く、チームとして課題が多い。攻守ともに成熟したチームになれるか。同ブロックでは熊本城北、春NHK杯準優勝の菊池の戦いぶりに注目だ。
隣のブロックを見ると、春準優勝の八代に注目。投げては140キロ、打っては強打、守っては強肩を披露する正成 智がキーマン。スラッガー・甲斐 雄也がチームを引っ張る濟々黌も注目だ。
そしてシード・専大玉名は二遊間のコンビネーションプレーと、強打者・青柳 大地の打撃に注目。同ブロックには春優勝の文徳が控える。文徳は2年生スラッガー・萩尾匡也、春で3本塁打の遊撃手・中島祥吾など長打力ある選手が揃う。課題は投手陣だろう。九州学院はU-18代表一次候補に名を連ねた強打の捕手・村上宗隆がチームを引っ張る。前後の打者たちの能力は高く、NHK杯優勝するなど、投手の安定感も出てきたが、夏へ向けてさらにワンランクレベルアップしたいところ。初戦の相手は熊本に決まった。また同ブロックではNHK杯で秀岳館を破った必由館やシードの球磨工の戦いぶりも見逃せない。
大会は順調にいけば、7月24日に決勝戦を迎える。今年はタレント揃いの学校が多く、見所満載の熊本大会。最後まで楽しみが尽きない大会となりそうだ。
(文・構成:河嶋 宗一)