Column

高校野球ドットコム座談会 「群雄割拠の兵庫を制するのは?」

2017.06.28

高校野球ドットコム座談会 「群雄割拠の兵庫を制するのは?」 | 高校野球ドットコム
組み合わせ決定!

 27日、第99回兵庫大会の組み合わせが決まった。今回も副編集長・河嶋宗一がMCとなって、近畿地区を主に取材する松倉雄太さんと、高校野球レポーター・芹さんをお招きし、今年の兵庫県の有力図について語りました。今回も対談の内容の動画を見ていただき、動画で語り切れなかったところ、補完したところ、各ブロックの見どころについてはコラムを見ていただければと思います。

総合力の高さはピカイチの神戸国際大附

 第1ブロック・神港学園ブロックには、公立校を中心に終結。初戦は神崎三木の勝者と対戦する。神港学園は春に乱れが見えた投手陣の底上げが課題となる。

 第2ブロック・兵庫市川ブロック。兵庫市川は強打強肩の大型捕手・永良 賢悟に注目。そのほかにも大型選手や小技を生かした選手を揃えており、上位進出を狙っている。同ブロックには春の県大会で直接対決を演じた東播磨も同ブロックとなっている。

 第3ブロック・関西学院ブロックには強豪校が集結した。関西学院の初戦の相手は、福崎洲本実の勝者と対戦。関西学院には好投手・伊原木 輝の投球に注目。右腕から投げ込むキレのある直球に注目だ。また神戸弘陵には最速145キロ右腕・東晃平に注目。春は故障に苦しんでいたが、この夏、完全復活を誓う。そして昨夏優勝の市立尼崎も同ブロック。経験者が非常に多く、特に140キロ前後のストレートで押す辻井亮汰の存在感は大きく、十分に上位進出を狙える布陣となっている。

高校野球ドットコム座談会 「群雄割拠の兵庫を制するのは?」 | 高校野球ドットコム

猪田和希(神戸国際大附)

第4ブロック・明石商ブロック。明石商は投手力・守備力の高さで勝負。2年生左腕の加田悠真は選抜前の練習試合で大阪桐蔭に完封勝利を挙げた本格派左腕。地区予選でもノーヒットノーランを達成し、狭間監督からの評価も高いようだ。

 第5ブロックでは、神戸国際大附が登場。力量は報徳学園より上という評判だ。左腕・黒田倭人、本格派右腕・岡野 佑大と2本柱を揃え、打者ではプロ注目の大型捕手・猪田 和希、好打者・後藤貴大と逸材を揃う。選抜では何もできなかったと悔やむ神戸国際大附ナイン。ちなみに神戸国際大附の合宿所は、Wifiが設置されている。神戸国際大附は時間内のスマホ使用を認めており、そこで選手たちはプロ野球選手の動画を見たりして研究するが、動画を見ると容量がかかってしまう。そこで速度制限がかかってしまうと親御さんに迷惑をかけてしまうので、Wifiを設置しているようだ。スマホで情報収集するのは、今の高校生にとって当たり前の時代。高校野球ドットコムでは、元プロ野球選手の動画や、プレーヤーのためになる動画も配信しているので、ぜひご覧いただきたい。

[page_break:報徳学園はどんな体制で夏に臨むのか?]

報徳学園はどんな体制で夏に臨むのか?

 第6ブロックでは、打線に力がある須磨翔風が登場。初戦は、明石と北摂三田の勝者と対戦する。同ブロックの注目は東播工十倉尚輝は135キロ前後の速球とストレートと球速差が少ないスライダー、フォークを武器にする本格派右腕。

 第7ブロックでは、尼崎小田が登場。高砂洲本の勝者と対戦。近年から実力をつけている公立校だが、夏も引き続き躍進に期待がかかる。

高校野球ドットコム座談会 「群雄割拠の兵庫を制するのは?」 | 高校野球ドットコム

篠原翔太(報徳学園)

 第8ブロックでは、春の県大会準優勝のが登場。エース・佐名川 拓臣吉田凌(オリックス)の従兄弟・吉田 光一の2枚看板を揃え、3番高田快飛、4番中戸啓悟を中心にした打線は強力。全体的に打てる打者が揃っており、山本巧監督の下、強力なチームを育て上げてきた。初戦の相手は、西宮甲山北須磨の勝者と対戦する。

 第9ブロックでは、六甲アイランドがシード。初戦の相手は、市立姫路と神戸北の勝者と対戦する。六甲アイランドは、左腕・薗卓哉は打たせて取るのがうまい技巧派左腕。春同様、打たせて取るスタイルで勝利を目指す。神戸北は189センチの長身から振り下ろす直球が武器の大型右腕・井上泰河に注目だ。第2シード(4回戦まで第1シードと当たらないシード)の滝川第二。超俊足の高松渡はプロ注目の外野手だ。

 第10ブロックは 春優勝の報徳学園は、兵庫県大附vs神戸学院大附の勝者と対戦。大角健二監督新体制の下、取り組んできた報徳学園。春の県大会で優勝を収めているが、試行錯誤をしながらチーム作りを進めてきた。西垣雅矢は春の大会ですべてリリーフ。その間、津高 弘樹太田 潤の両左腕を育て、また右腕・池上 颯も登板を重ねてきた。3番小園海斗、4番篠原翔太の全国クラスの打者へつなぐ1番打者の存在がとても重要ととらえており、県大会では俊足の永山 裕真、近畿大会では勝負強い打撃が持ち味の岡本蒼を試してきた。夏ではどんな構想で大会に臨むのか。大いに注目したい。同ブロックでは兵庫北条に注目。左打者を中心にミート力が高い打者が揃い、継投策で逃げ切るチームだ。

[page_break:プロ注目のエースが引っ張る市立西宮、西脇工]

プロ注目のエースが引っ張る市立西宮、西脇工

高校野球ドットコム座談会 「群雄割拠の兵庫を制するのは?」 | 高校野球ドットコム

山本拓実(市立西宮)

 第11ブロックは、育英がシード。初戦の相手は、淡路三原県立尼崎の勝者と対戦する。育英は、春不調に終わった本格派右腕・野上諒の復活に期待したい。投手力の高さが注目されるが、むしろいいのは打力の高さで、例年に比べてパワフルな打者が揃っており、特に宮田稜平は、パワフルな打球を打てるスラッガーで、打線のつながりが出てくれば、甲子園を狙えるチームとなる。

 第12ブロックは、滝川ブロックは強豪がそろった。滝川川西明峰県立芦屋の勝者と対戦。滝川は、結城彪は140キロを超える速球を投げ込む大型右腕。結城がどれだけ安定感ある投球ができるかカギとなりそうだ。このブロックには最速145キロ右腕・山内響擁する東洋大姫路、146キロ右腕・翁田大勢擁する西脇工が同ブロック。東洋大姫路は初戦を勝利すれば、西脇工と対戦と春の県大会以来の対決が実現することになる。春は西脇工が制したが夏ではどんな結果が待ち受けているのか。

高校野球ドットコム座談会 「群雄割拠の兵庫を制するのは?」 | 高校野球ドットコム

翁田大勢(西脇工)

 第13ブロックは、守備力が高い西脇がシード。初戦の相手は相生明石高専と決まった。

 第14ブロックは、最速147キロ右腕・山本拓実擁する市立西宮が登場。市立西宮は春の県大会で、報徳学園相手に1対2と接戦。大角監督も最も苦しんだと振り返る。今年はバランスが取れた好チーム。1963年以来となる甲子園出場を目指す。

 第15ブロックは、春の県大会で市立尼崎を破った伊川谷北がシード。初戦は尼崎北和田山の勝者と対戦。春の大会で魅せた粘り強い戦いを見せていきたい。

 第16ブロックは、強打の三田松聖兵庫兵庫商と対戦。打力に加え、守備力をさらに磨きをかけて頂点を狙いたい。

(文・構成:河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.27

青森山田がミラクルサヨナラ劇で初8強、広陵・髙尾が力尽きる

2024.03.27

【福岡】飯塚、鞍手、北筑などがベスト16入り<春季大会の結果>

2024.03.27

【神奈川】慶應義塾、横浜、星槎国際湘南、東海大相模などが勝利<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.28

大阪桐蔭、大会NO.1右腕に封じ込まれ、準々決勝敗退!2失策が失点に響く

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.22

報徳学園が延長10回タイブレークで逆転サヨナラ勝ち、愛工大名電・伊東の粘投も報われず

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】