韓国も「清宮世代」が引っ張る!元中日の李鍾範の息子などタレント揃い!
今年のアジア選手権で最も強いといわれているのが韓国だ。理由としては、ドラフト指名された選手が殆どだからだ。韓国は日本ほど学校数はなく、高校から木製バットを使用し、少数精鋭で徹底的に鍛え込んでいくため本当に高校生なのか?と思わせる選手が多い。パワーだけではなく、世界一を狙ってやろうという気概が見え、徹底した組織力野球で頂点を目指す国であり、日本にとっては脅威となる国だ。そんな韓国の選手たちだが、今年はどんな選手たちがいるのかというと2年生が多い。清宮幸太郎(早稲田実業<関連記事>)と同世代の選手が今年の韓国を引っ張っているのだ。
2年生スラッガー・姜白虎、「風の孫」李政厚に要注意!
姜白虎(韓国)
一番の注目は中国戦、スーパーラウンドの台湾戦でも本塁打を放った姜白虎。1999年7月29日生まれの高校2年生だ。181センチ90キロと実に豪快な体格をしている。右足を豪快に上げてフルスイングする姿は門田 博光氏を彷彿とさせる。甘く入ったら簡単に持っていくパワーは高校2年生とは思えず、それを木製バットでできているのだから、素晴らしい。また一塁守備も巧みで、バウンド処理の巧さが光る。
もし清宮がこの大会に選出されていたら、姜とのスラッガー対決が台湾の舞台で実現していたかもしれない。そう考えると実に惜しい限りである。また中国戦で3番を打っていた金享俊も2年生で、185センチ80キロの右打ちスラッガーだ。
野手は逸材揃いで、1番を打つ李政厚は、中日ドラゴンズに在籍していた李鍾範の息子である。この名前を聞けば、日本の野球ファンは懐かしいと思うはず。李は父譲りのバットコントロール、俊足、堅守がウリで、韓国では「風の孫」と呼ばれている。父を知る野球ファンからすれば、息子の方がイケメンだという評判だ。日本は韓国と3日に対戦するが、一番注意しなければならない打者で、とにかく対応力が非常に高い。速球、変化球に柔軟に合わせる打撃にぜひ注目してほしい。
韓国の強力投手陣にも注目!
梁敞渉(韓国)
また8番を打っているが、守備面で脅威になりそうなのが遊撃を守っている金慧成だ。182センチ80キロの大型遊撃手だが、打球判断とボールに合わせる能力が非常に高いので、抜けたと思った当たりがことごとく止められるかもしれない。ぜひこの選手の守備にも注目してほしい。
また韓国投手陣は非常に強力で、日本代表の投手陣とそん色ないレベルにある。中国戦に先発した梁敞渉は180センチの長身から角度ある140キロ近い速球とキレのあるスライダーを投げ込む好右腕だ。そして外角ストレートへのコントロールが良い。そんな梁も2年生だ。また左腕・孫珠瑛も130キロ後半の速球と落差の大きい変化球で勝負する好左腕で、右サイドの朴治國は最速140キロのストレートとスライダーのコンビネーションで勝負する選手だ。プレートの三塁側を踏み、インステップしてから投げ込むので、右打者は対応に苦労しそうだ。
高祐錫は最速144キロの速球で球威がある。そして一番の注目は金太現。189センチ92キロの長身から速球と鋭い変化球を投げる左腕で、その投げっぷりは韓国を代表する剛速球左腕・金廣鉉を彷彿とさせる。日本にとって一番脅威になるのは、金太現かもしれない。
間違いなく日本にとって脅威となる今年の韓国代表。スーパーラウンドで台湾に敗れ、後がない韓国代表だからこそ、なおさら怖さを感じるはず。ぜひ熱い勝負を期待したい。
(文=河嶋 宗一)
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