目次

[1]夏優勝へ向けて気合が入る能代 PL学園OBが監督を務める明桜も注目
[2]伝統校・秋田や昨年選抜出場の大曲工も面白い存在

 大会ごとに上位が入れ替わる秋田県。この夏、たった1つの甲子園切符を掴みとるのはどこか。47校が競う。

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【第98回秋田大会組み合わせ表】

夏優勝へ向けて気合が入る能代 PL学園OBが監督を務める明桜も注目

東内 凜(明桜)

 能代昨秋の県大会で準優勝、今春の県大会で優勝し、24年ぶりの甲子園出場に弾みがついている。昨秋、投手に転向したばかりのエース・大塚 聖那は140キロ超えの直球を放る馬力がある右腕。ショートの細田 祐次朗を中心に守備力もあり、攻撃もそつがない。小林 敬介今春の県大会決勝で2本塁打を放っている。92年の甲子園出場時は春の県大会で優勝しており、今回の春制覇は吉兆だ。

 優勝候補の能代のブロックは激戦だ。能代と同じく夏4度の甲子園出場がある本荘昨夏の代表・秋田商昨秋8強の由利工、攻撃力の高い秋田工などが入った。

 秋田商昨夏の甲子園8強入りしたが、現チームは昨秋、今春ともに地区予選敗退。昨年からレギュラーの選手が半分ほど残るチームだったが、結果は残せなかった。それでも、台頭してきた投手もおり、夏本番に向けてチーム力は向上。現チームでの公式戦経験は乏しく厳しいブロックではあるが、夏に強さをみせる伝統があるだけに楽しみだ。

 第2シードの明桜は近年、低迷気味だったが、この春、県大会で準優勝。東北大会では2回戦東海大山形戦で18対12の乱打戦を制し、ベスト8入りした。勝ち進むにつれ失点が多く、投手陣に不安はある。それでも、エース・阪田 悠悟地区予選から県大会準々決勝まで無失点投球を見せている。攻撃力はあるだけにいかに失点を抑えられるかがポイントになりそうだ。

 ここ数年、監督がコロコロ変わり、落ち着かない印象があったが、今回も春の東北大会直後に交代。東北大会まで監督を務めていた阪川 英次氏は上席コーチ、部長だった西野 新太郎氏が監督に配置転換された。西野新監督はPL学園出身で1999年のセンバツ大会に出場している。

 このブロックには能代松陽がいる。以前の能代商で統合により校名が変更。1011年と連続で甲子園に出場するなど、能代商時代に3度の甲子園出場がある。11年には秋田県勢の初戦13連敗を止めて2勝を挙げている。昨秋は3位で東北大会に出場したが、今春は故障者が続出。万全では戦えず、8強止まりだった。戦力が整うであろう夏は5年ぶりの聖地を狙う。

 14年夏の甲子園に春夏通じて初出場した角館もこのブロック。2年前、1年生ながら6番・サードで全国舞台を経験したのが小木田 敦也だ。昨年からエースナンバーを背負い、秋は県南地区大会で2試合連続完封。県大会では初戦で能代松陽に敗れたものの、最速146キロをマークするなど、県内屈指の右腕だ。今春は県南地区大会で15年ぶりのV。県大会では初戦では大曲工に敗れたが、投打に柱であることには間違いない。

 その他、このブロックには、二ツ井・小坂雄勝・矢島と2つの連合チームが入った。また、近年、好成績を残す秋田南もいる。

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