【岡山抽選会後 展望】個の関西、創志学園か チームワークで勝負するおかやま山陽にも可能性あり
とびぬけた個人の才能を持った選手が出てくることが多い岡山県。今年も各校に才能が高い選手が多く出てきた。今年はおかやま山陽が春の県大会で初優勝したことで、この夏はより混戦模様となっている。そんな今大会の見どころを紹介していきたい。
■組み合わせ表を見ながら展望を読んでみよう
【2016年 第98回全国高等学校野球選手権岡山大会】
創志学園は同校初の夏の甲子園へ 殻を破ることができるか
髙田 萌生（創志学園）
好投手・大月 廉擁する倉敷工は倉敷南と岡山の勝者と対戦。また同ブロックには2015年選抜出場の岡山理大附がいる。岡山理大附は県内屈指の大型内野手・立花 海都を擁しており、個の力を結集し、上位へ勝ち進んでいきたい。
今春選抜出場でシードの創志学園は津山東と対戦。最速151キロ右腕・高田 萌生、好打の遊撃手・北川 大貴など好打者も揃う。春の県大会では未登板だったが、夏へ向けてしっかりと調子を整えて、夏に臨んでいきたい。やはり総合力では岡山トップクラス。ぜひ殻を破って同校初の夏の甲子園出場を果たしたいところだ。
昨夏甲子園出場の岡山学芸館や春優勝のおかやま山陽がシードとなっているこのブロックの注目カードは、岡山学芸館がいきなり強豪・倉敷と対戦することだろう。ともに実力校だけに、激しい試合展開が予想される。さらに同ブロックには大型遊撃手・三宅 勇輔など逸材が揃う興譲館、岡山城東がいる。
春優勝のおかやま山陽は、県内屈指の左腕に挙がる坂田 宗也、勝負強い好打者・山崎 航大、攻守の要でショートを守る有本 大世と逸材が揃う。とても団結力があり、ムードが良いチームだ。それだけに初戦を上手く乗り越えて、投打ともにかみあってくれば、上位進出も見えてくるだろう。
シード校で、正捕手・永嶋 蓮がチームをまとめる玉島商は吉備高原学園と岡山南の勝者と対戦。同ブロックには昨秋、中国大会出場の金光学園がノーシードで登場。130キロ前後ながらキレのある直球と変化球で勝負する宮崎 洸が軸。打線のレベルも高く、十分に上位を狙える戦力である。シード校の玉野光南は191センチの長身右腕・濱口 祐真が魅力だ。初戦は津山高専と対戦する。
倉敷商は、右左に打ち分ける好打者・須増 史明、長打力のある小谷 敦己を中心に切れ目のない打線と、堅実な守備がウリだ。初戦は明誠学院と邑久の勝者と対戦。
そしてシードの関西は倉敷青陵と和気閑谷の勝者と対戦する。岡山をリードする関西には、やはり好選手が多い。まずエースの小郷 賢人は、この春、最速148キロまで速くなった速球派右腕。148キロを投げられるまでになった身体のバネの強さ、筋力の強さは見事だが、球離れが早いフォームで、未完成。最後の夏で実戦的な面に磨きをかけていきたい。打線も2年生スラッガー・下地 竜成、寺尾 陸とタレント性ならば、創志学園に並ぶチームだろう。
今年の岡山は飛び抜けたチームがないため、どこが出場していてもおかしくないほどの激戦だ。激しい戦いの中で、全国で通用するチームが甲子園の舞台に乗り込むことに期待したい。
（文・河嶋 宗一）
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