Column

【春季東京都一次予選】「まだ見ぬ逸材、好チームばかり…。今から注目しておきたい各ブロックの好チーム、好選手を一挙に紹介!」

2016.02.28

 3月13日から始まる東京都大会一次予選。本大会をかけたこの一戦は有力校がどのブロックに入るか注目である。一次予選は球場を使わず、学校のグラウンドで運営するのが基本なので、公式戦ができるグラウンドを持つ学校は基本的に強豪と当たるケースは少ない。逆にグラウンドはないけど、力のあるチームがどこに入るかが注目ポイントだといえる。今回はどんな組み合わせになったのだろうか。各ブロックの有力校、有力選手を紹介していきたい。

第1~12ブロックまで 都立大島、中大附、朋優学院、大森学園など実力校が揃う

神子 賢吾(都立雪谷)

 まず注目なのが第1ブロック立志舎は昨夏から経験をしている左腕・伊藤 銀二が柱。初戦の相手は都立墨田工と力のあるチームの対戦となった。

 第2ブロック。技巧派左腕・関根 友太がチームを引っ張る駒込昨秋ベスト8の都立城東に1対3で競った都立王子総合が初戦で激突。さらに同ブロックでは、高輪が登場する。

 第3ブロックでは、駒大高都立高島がいきなり初戦で対決。さらに同ブロックには都立総合工科と実力校が揃うブロックでこちらも序盤のヤマ場になりそうだ。さらに制球力が高く、130キロ前半の速球を投げ込む川島 圭伍擁する都立武蔵村山に注目。

 第5ブロックは、左腕・結城 飛翔、一発を打つ長打力を持つ山ノ上 瑛など能力が高い選手が多い都立田無工も浮上する可能性を持ったチームだ。

 第6ブロックでは最近、力をつけてきている立正大立正八王子実践が同ブロックで、別の山では都立雪谷では登場。強打の捕手・神子 堅吾が一冬越えてさらに成長を見せているか。第7ブロックでは強打の三塁手・山本 啓介が軸の錦城が登場。自慢の長打力で大暴れを見せていきたい。

 第8ブロックでは、関東一に1対4で競り合った都立大島は、2番・山口 玲稲、3番・武田 岳志、長打力のある4番・常川 光輝の3人に、投打の中心・西尾 柊平がカギとなる。部員12人だけだが、1人1人の能力は高い。
金子 稜遠藤 靖也(1年)の2人の右投手を中心に守り勝つ野球を身上にする中大附も同ブロック。同じ山では都大会へ進出した昭和一学園に1対3で競り合った大森学園は俊足巧打の外野手・新城 憲和が最終学年で成長した姿を見せることができているか。朋優学院昨秋都立大島に1対10で敗れたが、攻守で立て直しを図り、本大会進出を狙いたい。カギは左腕・松浦 和司の粘り強い投球にかかっている。

 第11ブロック上野学園は、強打の捕手・木本 裕二、俊足強打の外野手・寺戸 諒平など打力がある選手が揃っており、春も躍進に期待がかかる。都立農業・都立立川国際の右腕・矢部 凌太は、威力ある速球を武器にする本格派。チームの勝利を導く投球を見せていきたい。

このページのトップへ

[page_break:第12~24ブロック 日大鶴ヶ丘、聖徳学園、聖パウロ学園、安田学園など個人の能力が高いチームの戦いぶりに注目]

第12~24ブロック 日大鶴ヶ丘、聖徳学園、聖パウロ学園、安田学園など個人の能力が高いチームの戦いぶりに注目

長谷川 宙輝(聖徳学園)

 第14ブロックは、強打の捕手・菅野 岳史擁する聖パウロ学園や強豪・正則学園の対戦がいきなり決まり、別の山ではまとまりで勝負する桐朋、昨夏4番を打った各川 豪紀など経験者が多い打者が揃う拓大一、好左腕・廣岡 波風擁する専大付といった私学の実力校も集結しており、見所のあるブロックといえよう。

 さらに第15ブロックでは、キレのある速球とスライダーを投げ込む2年生右腕・柳澤 憲人擁する明大明治が登場。別の山では、競争を仕掛け浮上を目指す都立篠崎が注目だ。この冬の成果を見せることができるか。

 第17ブロック八王子に注目。八王子は守備力が高い竹中 裕貴など、力のある選手が揃っており、やはり一冬越えてからの成長が怖いチーム。また、俊足巧打堅守の遊撃手・山崎 宇慶がカギを握る都立清瀬も面白いだろう。

 第18ブロック東京実はエース左腕・横山 恒平は、球速は120キロ後半ながらも制球力が高く、しっかりとゲームメイクできる投手で、さらにストレートに威力が増してくると、ワンランクレベルアップした投球が期待できそう。

 第19ブロックでは、140キロを超える速球を投げ込む聖徳学園の本格派左腕・長谷川 宙輝が一次予選最注目投手。昨秋は惜しくもブロック予選で敗れたが、今年も同ブロックに世田谷学園が登場。犠打・強打を駆使するチームだけに簡単には勝てないだろう。また同じ山では駒場学園都立千歳丘といった実力校も登場する。

 第20ブロックは、バランスが取れたフォームから球威ある速球を投げ込む右腕・後藤 茂基擁する城西大城西

 第23ブロック日体荏原安田学園が同ブロックとなった。日体荏原は投打にセンスある動きを見せる櫛山 快人がカギ。あとは体力的な強化で、スケールアップを遂げているか注目したいところ。
安田学園は、中川 航太森 航洋の1年生右腕コンビは昨夏も経験。2人とも身長は180センチ超えをしており、一冬越えてからの成長が楽しみな逸材。そして昨夏、1番を打って活躍した伊勢 浩弥も攻守の中心を担うショートストップで、タレント揃いのチームといえるだろう。

 第24ブロックの注目は日大鶴ヶ丘。本格派右腕・岩田 優太、試合を作るのが上手い山崎 章雄など選手層は厚く、打線は昨夏から主力だった羽根 龍ニ服部 大輝井上 洸喜など強打者が揃っている。強豪校を破るほどの実力が備わっているかがこの春のチェックポイントになりそうだ。

 各ブロックに有力校が散らばっており、まだ寒さが残る3月から白熱とした戦いが期待できそうだ。ここから春、または夏の躍進を予感させる学校が多く現れることを期待したい。

(文・河嶋 宗一


注目記事
2016年度 春季高校野球大会特集

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.28

大阪桐蔭、大会NO.1右腕に封じ込まれ、準々決勝敗退!2失策が失点に響く

2024.03.28

中央学院が春夏通じて初4強入り、青森山田の木製バットコンビ猛打賞も届かず

2024.03.28

【センバツ準々決勝】4強決定!星稜が春初、健大高崎は12年ぶり、中央学院は春夏通じて初、報徳学園は2年連続

2024.03.28

健大高崎が「機動破壊」以来、12年ぶり4強、山梨学院は連覇の夢ならず

2024.03.28

星稜・戸田が2安打無四球完封で初4強、阿南光・吉岡はリリーフ好投も無念

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.25

異例の「社会人野球→大学野球」を選んだ富士大の強打者・高山遼太郎 教員志望も「野球をやっているうちはプロを狙う!」父は広島スカウト

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】