技術ノート

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第7回 山本秀明監督の捕手論2011年10月31日


 現役時代、三菱自動車川崎(現三菱ふそう川崎)の捕手として日本選手権優勝を経験。指導者としても横浜隼人のコーチとして小宮山慎二(阪神)、日大藤沢の監督就任直後に黒羽根利規(横浜)と2人のプロ選手を輩出。その他にも川辺 健司(明大)、島仲 貴寛(三菱自動車岡崎)と毎年のように好捕手を育てる山本秀明監督。自らの経験に基づく独自の捕手指導論を聞いた。

【目次】

ショートというポジション
中継プレーへのこだわり
盗塁、走塁へのこだわり
帝京で野球をすることについて
目指す選手像は? ライバルは?


捕手に求める条件

日大藤沢ナイン

 技術論に入る前に、まず、どのような選手が捕手に向いているのだろうか。

「視野が広いというのが大事でしょうね。例えば、バッターがレフトにファールを打って、捕りに行ったレフトが定位置に戻るまでに座ってしまうようではダメです。これがないと配球の話まで持っていけませんね。 

 あとは、言われたことを実践する能力があるかどうか。感じる能力ですね。これは、育ってきた環境や性格もあるので難しいんですけど……。例えば、ウチでは『ワンバウンドしたボールは手でふきなさい』と要求しますが、ユニホームでふく子もいる。それを1回言っても、2回言ってもできないようなヤツはいらないということです。

 性格的には、自分がサインを出してゲームを作るのに、ピッチャーを強く叱責するようなタイプは好きではないですね。自分を殺して、ピッチャーを立てていく。川辺にしても、島仲にしても、ウチのキャッチャーは『キャッチャーは何が大事か?』と聞かれたら、『愛情』と答えます。視野が広くて、ピッチャーに気配りができる。ピッチャーの面倒をみるぐらいの気持ちが必要でしょうね」

 能力的には、やはり肩の強さが求められる。

 「遠投90~95メートルぐらい投げられれば、何とかつくっていけますね」

 近年は打力重視型や投手をぐいぐい引っ張る強気なタイプも増えているが、山本監督はあくまで“女房役”を理想と考える。肩の強さと視野の広さ。そして、自分を殺せる献身的な姿勢が捕手としての最低条件になる。 日大藤沢の捕手には、他校の捕手と異なる点がいくつかある。キャッチング、スローイング、外野からの返球の受け方……。ここに山本監督のこだわりが表れている。

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