目次

[1]競争促す、熾烈な椅子取りゲーム
[2]全国に戻るために生まれ変わった
[3]さらなるフィジカル強化で夏に結果を残せるか

さらなるフィジカル強化で夏に結果を残せるか



石野 蓮授(報徳学園)

 すぐに軌道に乗ったわけではない。最初の2年は心身を鍛える意味でも、「入学して間もない選手には厳しい練習を課していた」とハードな練習を組んでいたと大角監督はいう。

 報徳学園に限らず、ほとんどのチームは新入生に対して厳しい練習をするもので、やり切ってこそ高校野球を戦う最低限の土台を作るものだ。ただ大角監督は、選手の先々を見据えて、こう話す。

「高校野球の2年半でいろいろ成長させたいのに、うちは最初の練習で減量してしまったり、故障してしまう選手が多かったんです。ですので、『ハードな練習は、どのタイミングでも出来るだろう』と思って、最初から練習の質を重要視するようにしました」

 こうした競争環境の中で伸びてきたのが、南條 碧斗捕手(現日本大)たちの2021年チーム。「3年生になって『力がついてきた』と思いました」と手ごたえが出てきた。大会結果を見ても、甲子園に届かなかったものの、夏の兵庫大会4強入りと、あと少しのところまでたどり着いた。

 現在は「選手の体を大きくする」ことを軸にしたトレーニングメニューを1週間単位で考えてもらう。あとはトレーナーに毎日確認して、宮﨑コーチが1日の練習メニューを組む。体を最優先に考えたメニューで、効率的に選手たちのレベルアップできる。レベルに応じた選手育成があったからこそ、近畿大会準優勝に辿り着いたのだ。

 ただ宮﨑コーチは満足していない。「3年生であったり、夏の甲子園の出場校と比較すると、現在のチームは及んでいないです。近畿大会で対戦した履正社(大阪)、智辯和歌山(和歌山)と比較してもまだまだなので、夏までにどういう状態に持っていけるかですね」

 主砲である石野 蓮授外野手(2年)は「先輩に比べて劣っていたので、最初は不安だった」と話せば、堀は「履正社智辯和歌山と比べると、身体の大きさが違った」と話す。宮﨑コーチと同意見のようだ。

 トレーニングに強弱を付けながら、シーズンに向けて準備を続けている。春までには課題であるフィジカルを克服し、パワーでも負けない集団を目指す。

(記事=編集部)

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