原田英彦監督

 昨秋の近畿大会で4強入りを果たし、4年ぶりのセンバツ出場がほぼ確実な京都の名門・龍谷大平安。順当に選出されると、42回目のセンバツ出場となり、これは全国トップの数字だ。

 3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表内定のヤクルト・高橋 奎二投手など、プロ野球で活躍するOBも多数輩出している。今回は9年ぶりの全国制覇を目指す龍谷大平安の現チームに迫った。

 龍谷大平安の名物練習といえばアップだ。卒業後も長く野球を続けてほしいという原田英彦監督の思いもあり、将来を見据えて関節の可動域を広げるトレーニングを多く行っている。取材日は新年の練習が始動してまだ2日目だったが、春に向けてアップから活気に満ち溢れていた。

 「予想以上に元気があり、思い切りの良いチームです」と現チームについて語る原田監督。昨夏のベンチ入りは全員が3年生で、本来は正遊撃手だった現主将の山口 翔梧内野手(2年)は怪我でメンバーから外れていた。

 新チーム結成時は柱となる投手もおらず、先行きが見えない状態。さらに原田監督の頭を悩ませたのがルールを守れない部員が多いことだった。そこで原田監督は「チームとしてのルールを守らないとチームは一体化しない」と選手に説き、ルール順守を徹底させた。

 その中で自覚が生まれたのが4番の山下 慶士外野手(2年)。「自分がしっかりやってチームに貢献しないとダメだと改めて思いました」と寮長に立候補し、行動からチームの模範になろうとした。すると、結果も上向き、昨秋の公式戦は打率.469、1本塁打、11打点の大活躍。主砲としての役割を十分に果たした。

 秋の京都府大会は難なく準決勝まで勝ち進んだが、準決勝で京都国際相手に4対14で8回コールド負け。それでも延長10回サヨナラの末に鳥羽との3位決定戦を制し、辛くも近畿大会の出場権を獲得した。

 3位ではあるが、近畿大会までステージを進めたことで、「近畿大会くらいからみんながルールを守れるようになってきて、それで少しずつ結果が出てきた」(原田監督)と公式戦の中でチームの成長を感じられるようになった。

 近畿大会は初戦で海南(和歌山)に17対0の5回コールド勝ちを収めると、準々決勝では高田商(奈良)に5対0で快勝。準決勝では明治神宮大会を制した大阪桐蔭(大阪)に敗れたが、3対5と接戦を演じた。

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