斉藤 琢真、津久井 陣太(市太田)


 来年春のセンバツ21世紀枠の地区別の推薦校が9日、発表される。関東地区の推薦校を狙っているのが、市太田(群馬)だ。ここまで練習内容、地域貢献活動について取り上げてきたが、今回は理学療法士志望のバッテリーを紹介したい。

 今年の市太田の自慢は、エースの津久井 陣太投手(2年)だろう。兄が市太田の付属中でプレーしていたこともあって、津久井は中学、高校でも市太田でプレーすることになった。

 171センチ、65キロながら、140キロ近い速球を投げ、切れのある変化球も投じる。練習試合だが、強豪相手にもしっかりと結果を残してきた。6月の日本文理(新潟)戦、7月の富山第一(富山)戦で勝利。8月の遊学館(石川)戦では3イニングを投げ、打者9人に対して7奪三振のパーフェクト投球を見せ、10月の成田(千葉)戦でも好投した。

 成田とは過去1度対戦しているが、打ち込まれている。その反省を生かした。

「全部投げて初回の3点以降はすべて0です。あの時は手応えもあって、充実した試合でした。左バッターの内角の攻め方が上手くできて、コースを使い分けて、打ち気を逸らすことができました」

 

 元広島の投手として在籍していた相澤コーチからいろいろアドバイスをもらうという。

「いただくアドバイスは1つ1つが的確で、試合が終わった後も振り返る内容が自分の考えているより1つ上で、すごく充実した日々を送れています。試合が終わったあとはボールの入りが甘かったりだとか、もっとバッターの特徴を見るようにと言われています」

これほどの能力と実績のある津久井だが、将来は理学療法士になるために、国立大の医学部を目指している。この夢を抱くようになったのは、自分のケガを治してくれた方の存在が大きかった。

「自分が野球をやっていて、小さい頃からケガをしてきて、その時に接骨院の先生やいろんな人とが変わってきて、そういう存在になりたいと思って医学部の理学療法を目指しています」

 そして主将の斉藤 琢真捕手(2年)も理学療法士を目指している。

「自分は大学でも野球を続けたいと思っています。自分には将来の目標があって、理学療法士になりたいと思っているので、理学療法士の勉強もしながら、野球も続けていきたいと思っています」

 斉藤が市太田に進んだのは、兄と2019年の躍進がきっかけだ。

「兄が市太田で野球をやっていて、2019年に前橋育英市太田の試合を見て、凄いと思いましたし、ここなら甲子園を目指してやっていけるなと思い市太田に決めました」

 斉藤は群馬の21世紀枠推薦校に選出されたことに、先輩たちに感謝をしていたが、自分が市太田に進学するきっかけとなった先輩たちがいたからこそ、今の立場があるとも自覚している。

 今年の市太田を見ると、自主性が高いチームだといえる。それは強い市太田を見ていて、継承したい斉藤の思いもあるからだろう。

 いよいよ地区別の推薦校が発表される。関東地区の各県の推薦校もエネルギッシュで、先進的な取り組みをしているチームもある。激しい競争となるだろう。もし選ばれることがあれば、高校野球ファンをワクワクさせるチームであることは間違いない。

(記事=河嶋 宗一


応接室に飾られている感謝の手紙

PHOTO GALLERY フォトギャラリー

写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。