春1回、夏1回の甲子園出場実績がある京都翔英。近年も2019年秋の京都府大会で優勝するなど、強豪ひしめく京都で上位を賑わせている。

 今年のチームは旧チームからの主力が複数残っており、7年ぶりの夏の甲子園出場も視界に入っている。今回は京都の頂点を目指す京都翔英の秋の戦いや注目選手などについて触れていきたい。

秋に勝負も準々決勝でコールド負け。その課題とは?



ノック中の様子

 今年は春、夏ともに8強入り。新チームで主将となった古井 康介に主砲の小笠原 蒼、正捕手の西山 迅、俊足巧打の二塁手・梅谷 将暉、投手陣の一角を担う松山 紘生、迎窪 大輝と旧チームからの主力が多く残っており、「経験者が多く、ある程度は野球もわかっているので、良い形で入っていけると思いました」と山下 勝弘監督は新チームに自信を持っていた。

 秋の京都府大会は初戦から京都成章と対戦する厳しいゾーンに入ったが、小笠原の同点本塁打から流れを掴んで6対1と快勝を収めると、4回戦では立命館宇治に9対0の7回コールド勝ち。甲子園に複数回出場している強豪校相手にも強さを見せつけた。

 だが、「いけるという慢心があった」(山下監督)と準々決勝では乙訓に5対16で7回コールド負けを喫してしまう。さらにこの試合の前にアクシデントにも見舞われていた。立命館宇治戦で不動のレギュラーである1番二塁手の梅谷が二塁から三塁に盗塁を試みた際に相手捕手の送球を顔面に受けて負傷交代。乙訓戦では何とか代打で出場することできたが、戦力ダウンは否めなかった。彼をスタメンで使うことができなかったのは大きな痛手だったと山下監督は振り返る。

「アクシデントで守るべき人間がいなくなって、守備から崩れて大量失点になってしまったので、2番手以降の育成がなっていなかったなと思います」

 秋の反省を踏まえて選手層を厚くするべく、山下監督はレギュラーでなかった選手の育成に尽力。練習試合でもこれまでに出番の少なかった選手を積極的に起用して新戦力の台頭を促してきた。

「向上心、どん欲さを常に持とう、競争しようということで取り組んでいます」と山下監督。時間を有意義にできるようにフリー打撃で順番を待つ間にもスイングを課して、1日1000スイングをクリアできるようにするなど、効率的な練習で打力強化を図っている。

「明るくて、何事にも向上心を持ってやれるところが良いところだと思います」と古井が話すように練習の雰囲気は明るい。取材日の練習では最後に連続ティーを行っていたが、選手たちが励まし合いながら取り組んでいる姿が印象的だった。

 今年は春、夏、秋と全てベスト8で敗退。山下監督は準々決勝突破に大きな壁を感じていた。その原因は勝負所での弱さにあると分析している。

「ここ一番で柔い部分があり、リズムが狂うと、自分たちのリズムに持っていけなくなるので、そこを耐えて、自分たちのリズムに持っていけるようなメンタルと技術をこの冬でつけていきます」

 強豪に勝つだけの実力は十分にある。それだけに上位進出が懸かった試合でいかに力を発揮できるかが強豪揃いの京都を勝ち抜くポイントになりそうだ。

PHOTO GALLERY フォトギャラリー

写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます。