1999年夏、群馬県勢初の甲子園優勝を果たした桐生第一。福田監督時代から技術を徹底的に突き詰め、独自の練習メソッドで選手の技量を高めていくチームだった。

 現在の桐生第一の体制では、投手育成メソッドが優れているといえる。

 今年は145キロ右腕・北村 流音投手(3年)が注目を浴びているが、その他の投手陣もレベルが高く、着実に層が厚くなっている。

トレーニング環境がラプソード導入で飛躍的にレベルアップ


 桐生第一ではトレーニング環境が整備されている。ジムが2つあるが、学校の中にあるジムには、肩甲骨、股関節など可動式を広げるトレーニングやひねりながら強い動作を出すトレーニングなど、投手の投球動作に欠かせない動き、筋肉をバランスよく鍛えている。

 もう1つはジムパークと一般の人も活用するトレーニングジムと契約し、投手陣はそこでもトレーニングを行う。このジムには弱い周波を与えながら腕立てや腹筋などができる機械があるなど、器具の1つ1つが高価で意識高く取り組めば効能が高いものがそろっている。投手に必要な動き、筋肉を効率的に鍛えられる上に、それに取り組める施設が学校近くにあるアドバンテージの大きさは計り知れない。

 グラウンドの中にあるブルペンでは、縄跳びを行うが、この縄跳びは普通の縄跳びよりも重く、なんと1キロもある。実際に持っても「ズシリ」と来る。この縄跳びで、下半身、体幹、上半身の筋肉を鍛えている。

 トレーニング面だけではなく、コンディショニング面でのサポートも優れている。理学療法士が週1回、ラプソードの計測を行い、投球内容や、回転数、投球の質などを見てアドバイスをする。また、投手陣や野手陣は理学療法士に気軽にケアや故障について相談ができる体制をとっており、今泉監督を始めとした指導スタッフも全幅の信頼を置いている。

 今泉監督は「本当に大きいです。コンディショニングの知識、ケアに対する知識など専門性の知識は我々では絶対に到達できない領域。そうした方にサポートしてもらえるのはありがたいことです」と語る。

 投手だけではなく、野手ももちろん、その理学療法士に相談する。取材日でも1年生の選手が高校入学前から抱えていたケガについて相談していた。その理学療法士は選手に対して、具体的なアドバイスを行う。エースの北村は右肩の鎖骨部分を痛め、手術。そしてリハビリを経て、3月に復帰した。手術のススメや、手術後のリハビリについても理学療法士にアドバイスをもらいながら、できたという。

「理学療法士の方にラプソードを測ってもらって、アドバイスをいただいています。投げたボールやコンディションの状態を見てアドバイスをもらっているので、助かっています」

 最新鋭のトレーニングで投手に必要なトレーニングを行い、最新器具・ラプソードを使い、回転数、回転軸などを測定し、自分の能力を客観視してレベルアップしている。

 その結果、投手陣は入学時から5キロ〜10キロ以上はスピードアップに成功しており、多くの投手が130キロ以上の速球を投げることができている。