目次

[1]収穫は7連打
[2]下級生の底上げが夏への課題


 DeNA・三浦大輔監督の母校として知られている高田商(奈良)。春3回、夏1回の甲子園出場経験があり、昨年は夏、秋ともに準決勝で天理を破って準優勝という結果を残している。智辯学園天理奈良大附など強豪私学が集う奈良県において、存在感を放っている公立校の強さの秘密に迫った。後編は「成果」と「今後」について取材した。

収穫は7連打



鶴川 内陽

 そんな中で昨秋の県大会では、準々決勝の奈良大附戦で四球を選びながら機動力を絡めて、6対5で勝利。準決勝の天理戦では相手エースの南澤 佑音(3年)に7連打の集中打を浴びせるなど、打線が爆発して13対9と打ち合いを制した。

「全く理由がわかりません。7連打なんて練習試合でも見たことがありませんでした。なぜそうなったのかは逆に教えてほしいくらいです」と赤坂監督は謙遜するが、選手たちの集中力は見事だった。決勝で智辯学園に敗れたものの2位で近畿大会に進出。5年ぶりのセンバツ出場も視界に捉えていた。

 しかし、近畿大会初戦では金光大阪を相手に0対2で敗戦。甲子園でも好投を見せた古川 温生(3年)の前に打線が沈黙した。

「改めて近畿のレベルの高さを知った近畿大会でした。四球が全く取れなくて、攻略できなかったという感じですね」と赤坂監督は金光大阪戦を振り返る。県大会ではボール球を見極めて四球を多く取ってきたが、制球力の高い古川から四球を一つしか奪えず、本来の攻撃をさせてもらえなかった。その一方で守備面では想定通りに試合を進めることができ、ある程度の手応えをつかむことができた。

 この冬はネットの工事やコロナ禍で思うように練習は積めなかったが、体力強化に加え、守備と走塁の強化を徹底。赤坂監督の五條高時代の恩師である田原 完行監督率いる佛教大が行っている走塁技術を取材日の走塁練習に取り入れるなど、更なるアップデートを図っていた。

 春以降のキーマンとして赤坂監督が期待を寄せているのが、中村 真実と鶴川内 陽(ともに3年)の投手二枚看板だ。ともに右上手投げでタイプが似ているが、安定感で勝る中村に対して、鶴川内は181センチの長身から最速137キロの直球を投げる素材型。「僕のレベルを上げてくれる良いライバルとして切磋琢磨しています」(鶴川内)と2人がエースの座を争うことで、互いに高め合うことができているようだ。

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