阪神甲子園球場で行われることが決まった第25回全国高等学校女子硬式野球選手権大会。男子と同じく女子にも聖地で戦う機会が設けられたことで、女子高校野球に対する注目度はかつてないほど高まっている。

 今夏の選手権大会には過去最多の40チームが出場する。その中で甲子園出場候補の一校に挙がっているのが、兵庫県にある神戸弘陵だ。2014年に創部されてから選抜大会2回、選手権大会1回の優勝経験を持つ強豪校。龍田 美咲、水流 麻夏、一尾星 吏夏、中川 莉奈と女子プロ野球でも活躍したOGも多数輩出してきた。

 今春の選抜大会では4強入り。大淀ボーイズのエースとして、ジャイアンツカップ優勝の実績があるエースの島野 愛友利(3年)を中心に全国制覇を狙える力は十分にある。今春の兵庫大会で3位と躍進した男子との男女アベック出場を目指す神戸弘陵女子野球部の今に迫った。

神戸弘陵男子野球部を二度甲子園に導いた石原監督の就任でチームを強化


 チームを率いるのは同校OBの石原 康司監督。男子の監督として甲子園に2度出場したこともある名指導者だ。決勝が甲子園で開催されることについて、こう語ってくれた。

 「非常に嬉しい気持ちですね。私は元々男子の監督をしていましたし、甲子園というのが夢ですから、そこでまたやれるチャンスがあるのは本当に嬉しいです。そういう場所に女子でも行ける機会を作って下さった方々に感謝しかないですね」

 創部当初から熱意をもって指導してきた石原監督だったが、甲子園が目指せることになり、野球人としての血がより騒いだ。選手たちの間でも「仲間同士の話の中で甲子園というワードがよく出るようになりました。目指す場所はそこなので、『みんなで頑張ろう』と声を掛け合っています」と主将の小林 芽生(3年)が話すように練習に対するモチベーションは高まっている。

 「男女関係なく、トーナメントを勝ち抜くには無駄な失点を防がないといけません」(石原監督)と神戸弘陵は投手を中心とする守りの野球が身上だ。今年も絶対的エースの島野を軸に少ない失点で勝ち抜く野球を目指している。

 選抜大会も島野を中心に戦い、準々決勝までの3試合を1失点と守り勝つ野球ができていた。しかし、控え投手に不調者や故障者が相次いだ影響もあり、準決勝で履正社相手に0対4で敗戦。中止になった昨年を挟んでの3連覇とはならなかった。

 「勝つ時は何も起こらないんですけど、負けるときはアクシデントが多いですね。でも、それを克服できなかった選手層でしたし、私の指導力が足らなかったと思います。夏はタフなチームを目指していきたいですし、層の厚いチームになっていきたいと思います」(石原監督)

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