目次

[1]地域のみなさまと感動を分かち合う
[2]どこよりも早く新しいことを密度濃く


 今年はエース・伊藤 樹、主砲・吉野 蓮など能力の高い選手を擁して宮城県大会9連覇。そして東北大会も連覇達成。OBには佐藤 由規上林 誠知郡司 裕也など数多くのプロ野球選手を輩出。高校野球に携わる人間であれば全員が知っている名門・仙台育英

 須江航監督が2018年1月に着任して今年で4年目。「過去3年間からアップデートしているので、濃い内容ができています」と十分な手ごたえを現在のチームに対して感じている。

 前回は投手に焦点を当てながら、仙台育英の強さをさらに深堀した。最終回は秋季大会の振り返りもしながら、日本一への強い想いを語っていただいた。

前編、中編はこちらから!
好投手、好打者、強打者揃いの仙台育英。真のウリは?【前編】
速さだけではない…仙台育英の令和的投手管理術【中編】

地域のみなさまと感動を分かち合う


 数字をはじめ様々な基準を明確かつ計画的に提示する仙台育英。グラウンドには誰に対してもチャンスがあり、メンバー入りの扉は誰に対しても平等に開いている。それによって日本一の競争を実現させていることが、仙台育英の強さを支えている。

 ただ、「人間性」といった数字だけでは計り知れないものも当然ある。それらを見過ごすわけにはいかず、1人の教員として「人間性」は育てなければならない。

 「高校野球はわずか3年ですが、卒業するまでに仙台育英にきて『野球が上手くなった』という3年間では物足りないと思うんです。だから人生の軸となる考え方や物事への取り組みを身につけて欲しいと思って、そういった理念を立てています」

 そこで出てくるのもう1つのキーワードが、『地域のみなさまと感動を分かち合う』だ。
 仙台育英では、近所の住民の方でも練習試合を観戦できるよう常に応援席は解放している。私立、ましてや県外からも選手が集まるチームだと、どうしても地域との繋がりが薄くなりがちだが、仙台育英は積極的に関係性を深める活動を行っている。チームの目標である『日本一からの招待』を実現させるため、その一歩として地域から応援されるチームを目指しているのだ。