目次

[1]参考にしたい3つのメニュー
[2]すぐに取り入れたい効果的なメニュー


 高校野球界を代表する名門校の1つに数えられる天理。今年のチームも近畿王者・智辯学園を下して奈良県大会を優勝。奈良1位として近畿大会に出場して乙訓を破った。

 大阪桐蔭に敗れ大会ベスト8と選抜は微妙な立ち位置ではあるが、好投手・達 孝太を軸に実力ある選手が今年も揃う。そんな天理が実践し、反響の大きかった守備の基礎練習を今回は紹介。映像とともに読んでもらえればポイントなどがわかる内容となっている。

これまでの記事はこちらから!
名門・天理はなぜ投票制、効率化を重視しながらも全国の舞台へ行けるのか【前編】
「今年は不思議なチーム」天理の近畿8強への道のりと今後の課題【後編】

参考にしたい3つのメニュー


6人1組で4か所でのボール回し

 最初に行われるのが6人1組になって4か所に分かれてのボール回し。塁間の半分程度の距離をとって、正面にいる相手にボールを投げると、そこから二遊間の併殺プレーと同じ動きで隣にいる相手に足を使いながらトス。そのボールを受け取った選手が、正面にいる相手にスローするという単純な動きだが、これを天理の選手たちは軽快を回していく。

 取材当日、選手たちに足を使って投げることの重要性を説明するシーンも見受けられたが、このメニューを通じて握り替えの速さやフットワークの強化を図る。またこの練習をする際のポイントについてショートを守る杉下 海生はこのように語る。

 「捕ってから投げる方の手をグラブに寄せるのではなく、グラブを付けている手を投げる方の手に引き付けるのが握り替えを早くするポイントとして全体で意識しています」

3人1組での捕球練習

 先ほどのメニューが終わると、続いては3人1組になって捕球練習。1セット10球と数はあまり多くない。チームを指揮する中村良二監督が「惰性でやることは意味がないです。でしたら、短い時間で少ない回数でも効率よくやろう」という方針があるが、その象徴の1つといってもいいメニューである。

 パートナーは仲間が捕球した位置から2メートルほど離れた場所へボールを転がし、そこまで全力でダッシュして再び捕球する動作を繰り返す。動きそのものは単純でどのチームでもすぐに取り入れられるメニューだが、1球1球真剣に取り組めばかなり過酷なメニューとなっている。

 この練習をすることで、「球際の強さや、あと1歩というところで打球に追いつけるようになりました」と杉下は効果を実感。量ではなく質を高めたことで確実に選手たちの成長に繋がっているのだ。