目次

[1]能力が高いからこそ、試合で戦えるように実戦を想定
[2]心を揺さぶるウルスラらしい野球で再び甲子園へ


 毎年2月になると、プロ野球のキャンプ場所となってにぎわう宮崎県。今秋は宮崎商が頂点に立ち、九州大会でもベスト4まで勝ち進んだ。これによって選抜へ大きく前進する形となったが、春以降の巻き返しを図ろうと着々と準備をしているのが聖心ウルスラだ。

 2020年のNPBアワーズで新人特別賞に輝いた戸郷 翔征を擁して2017年の夏の甲子園に出場するなど、これまでに2度の甲子園出場実績を持つ。秋はベスト16に終わったが、近年力を付ける聖心ウルスラの練習に迫った。

能力が高いからこそ、試合で戦えるように実戦を想定


 延岡市に学校を構える聖心ウルスラは車で10分ほど離れた場所に専用グラウンドを持つ。大自然に囲まれたグラウンドは両翼100メートル、センター120メートルという立派なグラウンドで選手たちは日々練習に打ち込む。

 この秋はベスト16で終わってしまったが、チームを率いる小田原斉監督は「今年のチームは走攻守のバランスがいいのが特徴的です」と強みを語る。また捕手を務める藤原光陽は、「個々の能力は高いと思います」とポテンシャルの高さを感じ取っていた。

 ただ今回の新型コロナウイルスの影響で現チームの選手たちは実戦経験に乏しい部分がある。「その問題は全国的にだと思います」と小田原監督は前置きをしつつも、実戦から多くの学びを得ようと試合形式での練習を増やして準備を進めてきた。その成果もあってか「秋は経験値が少ない中でもきっちりと戦えたと思います」と一定の効果を実感していた。

 だが、実戦練習を積んで経験を積むだけではなく明確な目標、目的も設定したうえで取り組んでいる。

 「実戦練習の中で、次の塁を狙うなど積極的な走塁をすることや、初球から積極的にスイングしていくことを意識して取り組むようにして行きました」(峯田 椋馬

 この2点に関しては小田原監督も大事にしてきたポイントであり、「練習や試合からずっと伝えています」と粘り強く選手たちに伝え続けてきたメッセージである。ただそうした攻める姿勢というのはすぐにできることではない。

だからこそ、実戦練習から養うために、状況は2ストライクと追い込まれたケースや、得点圏の場面を設定する。そうしてあげることで、まずは気持ちの部分から準備できるように仕掛けを作っている。

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