第124回 創部110年の日体大荏原 伝統校が行う新たな取り組み【前編】2020年12月24日

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【目次】
[1]見グラウンド水没、活動自粛を経て迎えた夏
[2]スマホを使って動作解析


 創部して110年を超える歴史を持つチームであり、東東京では上位に入る実力を持つ日体大荏原。前身の日体荏原時代にはプロ野球選手を輩出した実績を持っており、現在は都立雪谷時代に甲子園出場した相原 健志監督がチームをまとめる。

 鈴木 優(現オリックス・バファローズ)を教え子に持っており、日体大荏原と校名が変わる2016年からチームの指揮を取るようになったが、5年目を迎えた2020年は転機を迎えつつあった。

グラウンド水没、活動自粛を経て迎えた夏



日体大荏原の練習に密着

 2019年の秋に来た台風の影響でグラウンドが使えないまま2020年の幕開け。すると、まもなく新型コロナウイルスが蔓延し、練習は自粛となった。6月より徐々に再開をしたが、夏の大会までには万全な体制とはいかず、2回戦で東海大高輪台の前に5対7の逆転負けを喫する。

 そんなところから新チームはスタートした。例年よりも夏の大会の開催が遅れたことで、新チームの発足も送れた。加えて2学期の開始が早まったことで、夏休みは必然的に短くなった。

 またこういった事態が相まって「遠征に出ることが出来ませんでしたので、こちらに来てもらえるチームだけとの練習試合になりました」と実践の機会が減ったことを相原監督は語る。

 一方で練習に打ち込めたことで、プラスな面もあった。

 「走塁練習といった基本に関しては、しっかりと積み重ねることができました」

 だが、実戦経験が不足したことが公式戦で響いた。初戦の都立農産には16対0と快勝するが、代表決定戦・日本学園戦は厳しい投手戦。日体大荏原・宇藤 武蔵と日本学園・浅井 颯斗の左腕同士が一歩も譲らぬ投げ合いの中、1対1の9回に勝ち越しを許して敗戦。日体大荏原は都大会の切符を逃す結果に終わった。

 好投を見せながらも悔しい敗戦となった宇藤はこのように語る。

 「1つのアウトに対してどこまで甘かったのか。1球への大切さを知る試合でした」

 試合後には「変わらなければいけない」とコメントを残していた相原監督も「経験不足が大会に出てしまったと思います」と改めて大会に向けて準備が間に合わなかったことを悔いた。

 「ベンチメンバーを決めるにも選手たちの能力やデータを試合の中で把握しきれなかったので、探り探りでメンバーを決める形になりました。ですので、選手も私も予選を通じて、負けを経て得たものが多かったです」

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