第1052回 地域に根差した三島南が急成長した背景と強さを支える指導方針【後編】2020年11月10日

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【目次】
[1]三南の野球を貫けた秋季大会
[2]躍進見せた三島南の根底にあるもの

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21世紀枠推薦校に選出!創部100年を迎える伝統校・三島南が静岡を破り4強入りするまで【前編】

 前身の三島商時代から数えて、昨年創立100年を迎えた三島南。2年後に創部した野球部は、2021(令和3)年、つまりこの秋のチームが創部100周年目のメンバーということになる。

 そんなチームが、この秋は県大会では県内1の名門静岡を下すなどしてベスト4に進出した。惜しくも東海地区大会進出はならなかったものの、新たな歴史と伝統を築いていこうという三島南を訪ねた。

 今回は、後編をお届けする。

三南の野球を貫けた秋季大会



注意事項を指示する稲木監督

 主将として2年生12人、1年生15人、マネージャー4人というチームをまとめていく伊藤 侍玄主将は、「主将としての自覚を持ち続け、きびきびした行動をとり、野球以外の面でも指示したりできることを目標としていきたい」という思いだ。

 しかし、秋季大会に関しては、「チームとしては三南の野球をすることができたと思う」としながらも、自分自身のプレーに関しては反省だらけだったという。
 「目標としていたことがまったく達成できなかった。プレーでチームを引っ張りたかったのだけれども、いつもの打撃の調子を持ってくることができなかった」

 そう悔いていた。それでも、主将としては静高戦の前などは、「自分たちは運がいい」ということを口に出して言い聞かせて、名前負けしないで運や流れを引っ張ってくることを心掛け、結果としてそれは実現した。

 今のチームを伊藤君はこう分析する。
 「波に乗れば得点を取れたり、まとまった守備が出来るけれども、一つのエラーで流れを失ったり、0点の攻撃が続いてしまったりすることもあり、まだまだ安定していない。ただ、調子のいい時の自分たちのチームは誰にも止められないと思うので、この冬の練習でしっかりと追い込んで、勢いをつけて来年に臨んで結果を出せるようにしていきたい」

 そのためには、「とにかく皆からはどれだけ嫌われても、トレーニングや練習をするときには先頭に立ち、プレーではなく気持ちの面でチームとしてのパワーアップさせたい」という気持ちで取り組んでいくという。

 これは、「持っているものを100%出す」「本質を掴んだ行動をする」という稲木監督が掲げているチームの目標とも一致していく。

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
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