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第1051回 21世紀枠推薦校に選出!創部100年を迎える伝統校・三島南が静岡を破り4強入りするまで【前編】2020年11月11日

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【目次】
[1]地域密着型チームが名門を破ったわけ
[2]チームのキーマンたちの語る、躍進の秋の裏側

 前身の三島商時代から数えて、昨年創立100年を迎えた三島南。2年後に創部した野球部は、2021(令和3)年、つまりこの秋のチームが創部100周年目のメンバーということになる。

 そんなチームが、この秋は県大会では県内1の名門静岡を下すなどしてベスト4に進出した。惜しくも東海地区大会進出はならなかったものの、新たな歴史と伝統を築いていこうという三島南を訪ねた。

地域密着型チームが名門を破ったわけ



グラウンドに出た者から練習の準備を始める選手たち

 高校野球は地域に密着してさまざまな人たちに支えられながら活動していくという側面もある。そういう意味では、地域の伝統ある公立校というのは、そんな存在となるのだが、静岡県東部地区の三島南もまさにそんな野球部である。

 しかも、稲木恵介監督が7年前に異動してきて翌年に監督に就任して以降は、保護者や地域の協力を得て、少しずつ学校の野球環境も整えていった。バックネットやダッグアウト、打球の飛び出し防止用のネットにグラウンドの黒土などが整備されていった。

 こうして、県内の公立校としては有数のグラウンド環境が整った。両翼もたっぷり92m以上とれており、中堅は120m以上とることも可能だ。

 グラウンドとしてはサッカー部や陸上競技部、女子ハンドボール部などとの併用にはなっているものの、他の部活動や体育の授業などともほとんど重ならないほぼ専用グラウンドといっていい状況だ。

 実績としては2016(平成28)年春は東部地区大会初戦で飛龍、3位決定戦では知徳と同地区の私学有力校を下し県大会でも聖隷クリストファーを下すなどしてベスト8入り。

 その年は夏のシード権も獲得している。そしてこの秋、東部地区予選の3位決定戦で星陵を下して進出した県大会では2回戦では2003年春に甲子園出場実績もある浜名を下し、準々決勝では最大の壁だった静岡を破ってのベスト4進出。

 しかし、準決勝と3位決定戦で敗れて悲願の東海地区大会進出を逃した。
 「この秋は、大会を通じて選手たちが成長していく姿が見られた。改めて、高校生の成長の早さに驚かされた。結果よりは今の力を100%出すことに徹底した。そういう意味では浜名、静高と100%出すことができた」
 と、4強まで進出できたという結果に対してはある程度の満足感と手ごたえはあったと感じていたようだ。

 しかし、もう一つ上のステージを逃したことに対しては、やはり次への課題と感じていた。
 「準決勝、3位決定戦は思った以上に選手に疲労感が見られ、体力面の強化とともに精神面での強化も感じました」

 ことに、トーナメントの場合は勝ち上がれば勝ち上がるほど、精神的な要素も大きく心がタフでないと厳しくなっていく。そういう点では、県大会準決勝という舞台を経験したことで、一つ自分たちのやるべきことが見えてきたともいえようか。

 「100%の力を出すための準備を大切にする練習」

 これが、今後の練習をしていく上での最大のテーマとなっている。

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
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