目次

[1]報徳学園の強さを支える濃密な練習
[2]140キロ超えの投手2名、スタメン野手もタレント揃いの課題は


 夏15回、優勝1回、センバツ21回 優勝2回と輝かしい実績を誇る報徳学園。今年の報徳学園は近畿圏内ではトップクラスの戦力を誇ると評判だ。そんな報徳学園の強さの秘密と課題に迫る。

報徳学園の強さを支える濃密な練習


 まず報徳学園の強さを支えるのは、豊富な練習量だ。そのために、指導陣が工夫を凝らしている。
 野手では宮﨑翔コーチ、投手では東海大でコーチとして指導をしていた礒野剛徳部長の下、様々なメニューが組まれている。

 報徳学園のグラウンドは軟式野球部、サッカー部、ラグビー部と共用。ただ、グラウンド以外にも陸上トラックやグラウンドの周りの練習スペースとなる場所があり、選手たちはそこでも工夫する姿勢が見て取れた。

 練習が始まった16時頃はシート打撃を行っていた。シート打撃では、ベンチ入りしていない投手たちが登板していたが、それでも投げ込むボールは速く、報徳学園以外のチームであれば、公式戦でも登板できるような実力があった。

 そういう投手たちにも次々と快音を響かせたと思いきや、今度は夏までエースだった坂口 翔颯が登板。坂口の快速球に始めは空振りを繰り返しながらも徐々に適応し、快音を響かせていた。実戦さながらの練習で勝負強さを養う。シート打撃が終わると、4か所のフリー打撃に入る。

 その合間、控え選手は砂場でトレーニング、グラウンドの隅で素振り、陸上トラックで投手はランメニュー、体幹トレーニングとまんべんなく練習を行う。

 日が沈むと、選手たちは外野ではなく、バックネット裏に向かって打ち続ける。また鳥かごの中ではチームの4番・湯水 海が黙々とマシンに向かって打ち続ける。

 そして外野を見渡すと選手が内野手たちのノックの雨を浴びせ、黙々と捕球する。

 さらに投球練習では多くの投手がブルペン入りし、礒野部長とマンツーマンで投球フォーム、ボールの軌道、配球を確かめていく。

 多くの選手がとことん練習を積む。これが報徳学園のスタイルだ。こうした練習の背景に大角健二監督はこう説明する。
 「クラブ活動は学生にとって一番自分を表現できるやりがいがあるところですので、モチベーションを高めてもらわないと学校生活にも支障をきたすと思いますし、イキイキとやってもらいたいと思います。なるべく選手たちには満足できるよう、こちらは場を提供できればと考えています」

 こうした練習環境が報徳学園の強さを生んでいるといえるだろう。