目次

[1]隼瀬一樹擁する伊香に敗戦
[2]38年ぶりの甲子園出場に向けて

 1980年夏に滋賀県勢初の甲子園準決勝進出を果たした瀬田工。プロ野球の日本ハムと西武で活躍した西崎幸広を擁した1982年春以来は甲子園から遠ざかっているが、昨秋は8強入りして復活の気配を感じさせた。

 エースで4番の小辻 鷹仁(2年)はスリークォーターから最速146キロの速球を投げるプロ注目選手。彼以外にもポテンシャルの高い選手が多く、春以降の躍進を予感させる。取材を進めていくとその強化策はとても興味深いものだった。

 前回に続いて、今回は秋季大会を中心に話を進めながら、収穫や課題。そして春以降の意気込みについて語っていただいた。

前編はこちらから!
脱坊主に週末合宿?!38年ぶりの甲子園を目指す、瀬田工(滋賀)の取り組みの狙い【前編】

隼瀬一樹擁する伊香に敗戦


 合宿生活によって鍛えられた今年のチームは身体能力の高い選手が多く、小椋和也監督は甲子園も狙えると期待をかけていた。2回戦から登場となった秋の滋賀大会は初戦で彦根総合に10対0で5回コールド勝ち。3回戦では水口東に延長11回の末に6対4で勝利して、3年ぶりのベスト8進出を決めた。

 勝てば近畿大会出場に大きく近づく準々決勝では好投手・隼瀬 一樹(2年)を擁する伊香と対戦。延長戦までもつれる大接戦となったが、12回表に勝ち越し点を献上して3対4で惜しくも敗れ去った。

 「自分たちの力が最初から最後まで発揮できないまま終わりました。僕が甲子園を追いかけすぎてしまいましたね」と反省した小椋監督。甲子園に行くことにこだわりすぎたことで選手の力を上手く引き出せなかったそうだ。

 また、小椋監督は敗因を分析する中で選手に集中力がなく、集中力を高めずに試合にはいっていたことを課題に挙げた。そこでジャグリングやバットとボールを使ったリフティングなど、集中力の高まる作業を練習試合の前にやらせてみた。すると、やっていない時に比べて得点力に大きな違いがあり、改めて集中力の重要さを実感した。

 秋季大会後の練習試合では東邦いなべ総合といった強豪校相手にも勝利を収めたという。まだ不安定な面はあるが、勢いに乗った時の強さは本物だ。春以降は他校にとって脅威となるだろう。