第646回 履正社 悲願の初優勝までの軌跡 好投手に苦しめられた苦節の春【前編】2019年11月01日

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【目次】
[1]大会ナンバーワン投手に屈した選抜
[2]選手自ら考えさせる指導


 夏の甲子園で悲願の初優勝を成し遂げた履正社関本 勇輔(2年)が主将となりスタートした新チームでも順調に勝ち進み、来春のセンバツ出場をほぼ確実にした。昨夏の大阪桐蔭戦や今春の星稜戦からどのように成長して、全国制覇を掴んだのか、そして新チームの現状について迫る。

大会ナンバーワン投手に屈した選抜



履正社・岡田龍生監督

 昨夏の大阪大会準決勝では1点リードの9回表、二死走者なしから逆転負けを喫している。この試合でスタメン出場していた野口 海音(3年)が主将、井上 広大(3年)と桃谷 惟吹(3年)が副主将となり、全国制覇を目指して新チームが始動した。

 前チームからの経験者が数人残っていた履正社に対して、ライバルの大阪桐蔭は3年生主体のチームで春夏連覇を成し遂げていた。そのこともあり、この代は履正社優勢という前評判が立っていたが、岡田龍生監督は「全然、見通しは立っていなかったです。打つ力もそこまでの評価はしていなかったですね」と新チーム結成当時を振り返る。

 夏の甲子園では強打が光ったが、秋は打撃面で苦労した。それでも清水 大成(3年)や植木 佑斗(3年)といった投手陣の奮闘があり、秋の大阪大会を制した。

 近畿大会では準々決勝の福知山成美戦で清水が3安打無四球完封。「3年間で一番のベストピッチングだった」と岡田監督も絶賛する投球でセンバツ出場を大きく手繰り寄せた。

 選手たちにとっては初の甲子園となった今年のセンバツ。1回戦では奥川 恭伸(3年)を擁する星稜と対戦したが、0対3の完封負け。大会ナンバーワン投手を相手に「手も足も出ずでした」(岡田監督)というほどの惨敗だった。

 優勝を目指していただけに大会初日で姿を消すことに対する悔しさは強かった。その一方で春に奥川と対戦できたのが、後にプラスになったことは間違いない。

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