第645回 強豪校をはねのけ創部初の準優勝・丹生(福井) 快進撃の種火【前編】2019年10月29日

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【目次】
[1]勝負に対しての厳しさや甘さを感じたのが始まり
[2]大エースが抜けても期待が持てる新チーム

 今夏の福井大会で広島からドラフト6位指名された玉村 昇悟を擁して創部初の準優勝という快挙を成し遂げた丹生。公立校が次々と強豪校を倒していく姿は多くの人にインパクトを与えた。

 秋は初戦で敗れたが、力のある選手は残っており、上位進出のチャンスは十分にある。福井の高校野球を盛り上げた丹生のこの1年間の軌跡と同校の取り組みについて迫った。

勝負に対しての厳しさや甘さを感じたのが始まり



丹生野球部の選手たち

 福井県丹生郡越前町にある丹生高校はホッケーの強豪校として知られている。この日はあいにくの雨模様で練習はグラウンドではなく校舎周辺や武道場で行われた。

 授業を終えて続々と選手たちが集まってくる。選手たちの頭髪は丸刈りではない。何人か3年生が交じっているのかと思いきや、3年生で練習に合流しているのは玉村だけ。どうやらこの代から髪を伸ばすことを春木竜一監督が推奨したようだ。

「玉村の代の時にも一回、『伸ばしていいよ』と言ったんですけど、あの子らが『こっち(丸刈り)の方が楽です』と言ってきたんです。でも、楽だからというのはおかしいなということで、生え揃った段階で選ばせようと。学校の中でも誰が野球部かわからないです」

 近年では旭川大高花巻東といった強豪が脱丸刈りを採用している。近年の野球人口の減少に危機感を感じている春木監督は代替わりを機に改革を実行した。

 この夏は玉村の活躍で大躍進を遂げた丹生だったが、玉村の1学年上にも力のある選手たちが揃っていた。春木監督は優勝を目指していたが、1回戦でまさかの敗退。悔しさを味わったところから昨夏に新チームがスタートした。

「勝負に対しての厳しさや自分たちの甘さを感じたのが始まりなんですよね。そこからこの子たちの意識が変わりました」と話す春木監督。勝つことの難しさを知ったことで、より選手たちの意識は高まった。

 エースで主将の玉村を中心に福井の頂点を狙ったが、秋は準々決勝で福井工大福井、春は2回戦で敦賀気比にそれぞれ完敗。強豪校の壁に跳ね返された。

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