ノーシードから狙う東東京制覇は、この選手がキーマン!! 日大豊山(東東京)【後編】
ここまでは苦戦を強いられてはいるが、今年の日大豊山も例年通り粒ぞろいで躍進が期待できる。ノーシード爆弾とも囁かれる日大豊山の夏を沸かせるであろう選手に話を伺った!
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「個人プレーの結集」を意識し、19年振りの甲子園を見据える 日大豊山(東東京)【前編】
エースと4番の投打のキーマン
エースの瀬崎絢
投手陣の中心は、昨夏にも登板経験のあるエース瀬崎絢。
サイドハンドから繰り出す最速140㎞のストレートを武器に、スライダー・カーブ・ツーシーム・チェンジアップなど多彩な変化球で打者を打ち取っていく投球スタイル。
冬場には、「精神面の強化」をテーマに掲げて練習に励んだ。
取材当日も練習後に走り込みで汗を流し、夏に向けて余念がない。
走るのもただ走るのではなく、「視線と姿勢」を大事にしているという。もちろん、タイムを設定するのも大事だが、姿勢を正して視線を上げることで、視野も広がる。「フェンス沿いに走る選手を遠めから見て、視線を上げて姿勢よく走る選手は、自ずと結果が良く出るんです」とは福島監督。是非、今後走り込みを行う選手には参考にしてほしい。
4番・秋山拳士
そして、打線の中心選手で通算16本塁打を放っている秋山拳士。
178㎝78㎏とバランスの取れた体型。体が筋肉質であり振りが非常にシャープなのが特徴の右打者。この冬は、チームのトレーナーのもと「スピード×体重=パワー」をテーマに体重5㎏アップに成功。その結果、「外野手の間にライナー性の打球が打ち込めるようになった」と効果を実感している。
「春の予選で負けた時はチームの雰囲気が底でした。今は切り替えて練習も行えているし雰囲気も良い。4番の仕事を果たして勝利に導きます!!」と、4番として打線の長を担う責任を感じ取った。
背水の陣と位置付ける夏に向けて
走者を付けて夏に備える
19年ぶりとなる夏の甲子園を狙うため、今どこに重点を置き練習しているのか。
「うちにとって、関東一高さんや二松学舎さんは一歩も二歩も届かない壁なんです。その中で突破口を見出せるものは、『走塁面』が一つのカギだと思って取り組んでいます」
東東京で上位常連校である、関東一や二松学舎大附の壁に現状の力を把握し、他校とは違う特色を出したいと福島監督は語る。
主将・金盛徳睦
最後にどんな夏にしたいか金盛主将に話を伺うと「春と同じ轍は踏まない心構えでいます。ノーシードから戦う以上は、一戦必勝で戦うこと。最後は笑っていられるように残りの時間を費やして夏を迎えたいです!!」と選手全員の気持ちを代弁するようなキャプテンシーある言葉を頂いた。
是非とも個のポテンシャルを十二分に発揮し、結集した力で強豪校の壁を破り、19年振りの甲子園を目指し戦い続けてほしい。
(取材・編集部)