第613回 勝ちに執着し公立の雄として確固たる地位を築く! 西尾東(愛知)【後編】2019年05月13日

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【目次】
[1]一冬超えて落ち着いた試合運びをできるように
[2]寺澤監督の強豪私学に勝つ戦い方


寺澤監督の強豪私学に勝つ戦い方



寺澤康明監督(西尾東)

 1年先輩には中日で大活躍した岩瀬仁紀という偉大な存在がいた。自身もその背中を追いかけていたという。そして、母校を率いるようになり、実績も上げてきている中で、昨夏甲子園まであと一つというところまでたどり着きながらの敗退、さらには昨秋の大乱戦の末の敗退などを経験して、「勝ちきることの難しさ」も改めて課題として感じている。

 そして、昨秋の敗戦の中では、山田君に続く「二番手以降の投手の整備をしきれていなかった」ということも反省材料だった。そんな中で、一冬越えて、この春はエースの山田君がもう一つ本調子になり切れていなかったけれども、橋本龍輝君が成長して任せられるようになったのは大会を通じての収穫だったという。さらには、磯貝来夢君も大会で使える見通しが出てきた。

 ただ、「投手には、無理をさせない」ということも、一つの方針として置いている。その一方で、チームとしては「体力強化は大事だと考えているので、トレーニングには多く時間を割いている」という。

 戦術にもこだわりはないというが、「バントやエンドランなど、機動力などを使って勝負できる強さを身に付けていくことが、どうしても個々の能力では私学の強豪には及ばない公立校の戦いとしては必要不可欠」ということで、塁に出てからの細かい動きにはことに気を配っている。

 練習メニューとしては、バッティング練習に重きを置きながらも、各自の練習ということも大事にしている。休みは特に定めていないが、「雨が降れば基本的にはOFF」というのもユニークだ。

 <西尾東の通常メニュー>
月  各自練習
火  バッティング練習~トレーニング、もしくはケースバッティング
水  バッティング練習~トレーニング、もしくはケースバッティング
木  バッティング練習~各自練習
金  バッティング練習~シートノック
土  練習試合 など
日  練習試合 など

 地域にも支えられながら、強豪私学のひしめき合う愛知県にあって、公立の雄としての存在は、年ごとに強固なものとなっている。そうして今、最も甲子園に近づいている公立校として県内でも注目を浴びている。

(文・手束 仁)

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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