目次

[1]関東の強豪に通用した対応力
[2]秋の悔しさをバネに夏の頂点を狙う

 前編では秋の茨城県大会準優勝の藤代が新チーム結成時から県大会までのプロセスを中心に菊地一郎監督にお話してもらった。後編では関東大会での収穫と課題、そして春への意気込みを伺った。

 丁寧に築き上げた藤代の城壁!戦いを通じて形になった硬いディフェンス【前編】

関東の強豪に通用した対応力


 関東大会までの期間をバッティング練習にあてた藤代。そこで、菊地一郎監督は「スイングの軌道を整えることにした」という。

 ホームベースの5つの角に番号を振って、右打者だったら内角のキャッチャー寄りの角を①にして、半時計回りで②から⑤と付けていく。そして、バットを振る時は①から⑤のすべての角を通るようにスイングした。「いわゆる金属打ちになりますが、このスイングができればヘッドが走りますし、体も開かずにボールを呼び込むことができるんです。インコースのボールに対しては①から、直接⑤へ向かってスイングする形になります」。

 そして、菊地監督が大切にしている打席での対応力を上げる練習も行った。
 「私はピッチャーほど当てにならないものはないと考えています。というのも、ピッチャーはケガをすることもありますし、病気をすることだってある。つまり、ピッチャーはあくまでも個人でしかないのでアクシデントに弱いんです。だったら、トータルベースボールでチームとして勝つことを目指した方が良いですし、そのためには攻撃面での確率を高めていくしかない。

 だから、選手たちにはいろんなスイングを練習させるんです。上から叩いたり、下から押し上げたり。反対方向を狙ったり、アウトコースのボールを巻き込んで打ったり。後ろを小さく、前を大きくさせたり、急にブレーキをかけるようにバットを途中で止めたり。こうして打席での引き出しを増やすことが試合中の対応力につながっていくことになり、様々なスイングを様々な投手に合わせて、はめていくことができる。守りは偶然に左右されますが、攻撃は準備ができるし必然にできるんです」

 効果はすぐに現れ、花咲徳栄(埼玉)との練習試合で2ケタ得点を記録。「例年は夏までにはできるようにするんですが、今年のチームは秋の段階である程度、対応できるようになっていたんです。これはベンチとのコミュニケーションが取れていないとできないのですが、やはり選手たちが一生懸命になって練習に付いてきてくれたからできたのだと思います。改めて『性格で野球はできるんだ』と感じました」

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