第554回 夢舞台を想定した機敏さと自信を深めた秋 関大北陽【前編】2019年02月10日

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【目次】
【関大北陽の練習の様子をギャラリーでチェック!】
[1]切り替えの速さを大事に
[2]あと一歩まで追い詰めた夏の王者

 春夏合わせて14回の甲子園出場経験のある関大北陽。1970年代には私学7強の一角として注目を集め、阪神やオリックスで監督を務めた岡田彰布ら多くのプロ野球選手を輩出している。

 近年は甲子園から遠ざかっているが、2016年夏には大阪桐蔭を破り、昨春は準優勝と激戦区の大阪において存在感を放っている。大阪屈指の伝統校の野球部はどんな活動をしているのだろうか。

切り替えの速さを大事に



関大北陽 野球部

 かつては北陽の校名で全国に名を轟かせていた。2008年度に関西大の併設校となり、現校名となった。関大北陽のグラウンドは大阪市東淀川区の学校から4㎞ほど離れた摂津市にあり、選手たちは授業を終えると自転車で約20分かけて移動する。

 2014年秋から指揮を執る辻本忠監督は北陽のOBで、1994年に春夏連続で甲子園に出場した。母校で指導する辻本監督は関大北陽の野球をこう語る。「松岡(英孝・元監督)先生、新納(弘治)前監督が築き上げてきたことを継承しています。社会に出て通用する人間をと私も教えられてきましたし、私もそれを生徒に伝えています。野球以前に人間として成長できるようにということを頭において指導しています」。

 松岡元監督は1960年から1990年まで北陽の監督を務め、1970年春には甲子園準優勝に導いた名伯楽。新納前監督は松岡元監督の後継者として24年間指揮を執り、現在は日本高野連の技術・振興委員を務めている。過去2代の名将が行ってきた指導を辻本監督も引き継いでいるのだ。

 関西大の併設校になってから、学業との両立も以前よりは求められるようになった。平日の全体練習は午後7時過ぎには終わることが多いという。

 1日3時間前後の練習時間で練習の質を上げるために意識していることは、切り替えをいかに俊敏にできるかだ。これは甲子園で戦うためにも必要なことでもある。辻本監督はこう説明する。

 「甲子園は入れ替わりが慌ただしいです。高校時代に甲子園を経験させて頂きましたが、凄く慌ただしくて、気がついたら試合中盤になっていたのが印象に残っています。選手には『甲子園とはこういうところだよ』と話しています。機敏に動かないと対応できないです」。

 甲子園では1日で3試合あるいは4試合を一気に行う。少しでも速やかに大会を進行させるために、ベンチの入れ替えやキャッチボール、シートノックなどをスムーズにこなさなければならない。

 甲子園慣れしていないチームはこれだけで心身的に疲労を感じてしまうこともある。甲子園で戦うことを目標にしているチームだからこそ、日々の練習から俊敏に動くことを意識しているのだ。

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