第551回 慢心なき九州王者・筑陽学園(福岡)が危機感を持って駆け抜けた秋2019年01月27日

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【目次】
[1]「野球以外の部分」を見つめ直した9日間の合宿
[2]神宮大会が終わっても今なお続く危機感との戦い

 12月初旬、明治神宮大会で大きく躍進した筑陽学園を訪れた。秋季九州地区大会を制し、初出場となった明治神宮大会でも関東王者の桐蔭学園を大差で破るなど、充実の秋となった筑陽学園

 選抜に向けて意気揚々としたチームの雰囲気を予想していたが、チームの中に漂っていたのは強い危機感だった。今回は、そんな筑陽学園の現在にいたるまでの道のりを辿っていき、危機感の裏側に迫っていく。

「野球以外の部分」を見つめ直した9日間の合宿



打撃指導を行う江口祐司監督

 新チームは敗戦からのスタートとなった。
 チーム最初の公式戦となる福岡地区高等学校新人野球大会では、初戦の2回戦で福岡工大城東に4対6で惜敗。1勝も挙げることが出来なかった結果から、筑陽学園の江口祐司監督は野球の技術以外の所に原因があると感じ取った。

 「敗れた後に、私と11人の選手とで合宿を行いました。私が車を運転しながら9日間、大学野球にお世話になったり、練習試合を組んだり、その中でチームにとって何が大切かとかそういうことを伝えました」

 その中で、江口監督が選手達に特に強く伝えたことは、決して力があるチームが勝つ訳ではないということだ。と言うのも、新チームが発足してから「1点差で負ける試合」が多い現状があったからだ。

 「1点差で負けるチームというのは、10点差で負けるチームよりも 問題が多いということだと選手達には話しました。
 例えば10点差で負けるチームは、四球が多かったり守備が破綻したり、そういった明確な原因があるけど、1点差で負けるということは野球以外の部分が大きく左右するんじゃないかと。
 そういった意味で、粘り強く野球をやらなきゃいけないということを言い続けました」



明治神宮大会での筑陽学園

 また、合宿では大学野球の練習にも参加し、そこから得るものも非常に多くあった。主将を任される江原 佑哉は、大学生との練習を次のように振り返る。

 「アップから声の張りとか、練習に対する姿勢や一球に対する姿勢、真剣味が自分たちとは大きく違っていました。とにかく活気あり、責任感のある練習をしていたと思います」

 こうした合宿の中で、メンバー全員が己と向き合い、そしてチームと向き合ったことにより、少しずつチームにまとまりが生まれ、 チームが一枚岩で戦うということを理解できるようになってきた。
 秋季大会の破竹の快進撃も、すべてはここから始まっていったのだ。

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