第541回 甲子園10度出場の「YAOKO」 現代的マネジメントで躍進へ 府立八尾(大阪)【前編】2019年01月23日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]多くのOBの声援を力に変え戦う
[2]短い練習時間をプラスに考え夏8強

 夏は南大阪大会8強、秋は16強と激戦区の大阪で公立の進学校ながら結果を残している八尾。専用グラウンドがなく、完全下校が7時と決められた時間の中で成果を残したことを評価されて近畿地区の21世紀枠候補に選出された。甲子園の可能性が見えてきた八尾はどんなチームなのか。今回はその真相に迫る。

多くのOBの声援を力に変え戦う



練習中、選手間でミーティングを開いて何かを確認中

 八尾は創部が1915年と100年以上の歴史を誇る伝統校だ。26年春に甲子園初出場すると、その後もコンスタントに甲子園に出場し、春夏合わせて10度出場。52年夏には準優勝に輝いていた。それ以外にも4度の4強入りと甲子園で抜群の強さを見せている。

 学校の資料室には過去の栄光を示すものが多数展示されている。そんな伝統校だからこそOBの応援も熱心だ。就任6年目の長田貴史監督はこう語る。「公式戦になったら70代、80代のOBの方が応援に来て暖かく見守ってくれるので、凄くありがたいです」。多くのOBの声援を力に変えて彼らは戦っているのだ。

 長田監督は大阪市出身の41歳。大手前高から筑波大に進み、大学では主将も務めた。大学卒業後は一般企業に就職したが、その後、科目等履修生として教員免許を取得し、講師を経て2006年から柏原東に赴任。同校で7年間監督を務めた後、2013年から八尾の指揮を執っている。

 長田監督が指導で重視しているのが選手の自主性を伸ばすことだ。「ある程度練習の流れはできたので、ステップアップする時に生徒の主体性が必要」と感じた長田監督は、昨年から練習メニューを選手たちに考えさせている。昼休みに主将が監督に練習メニューを伝えてそれを了承するという流れだ。

 「どこまで成功しているかはわからないですけど、こちらが前に出ることは少なくなったと思います」と長田監督はその変化を語る。特に現主将の西浦 謙太(2年)は長田監督が「彼がキャッチャーに行くかどうかでガラッと変わる。チームの雰囲気を変えられる選手」と話すように、捕手としても主将としても信頼が厚い。彼がプレー、言動の両面でチームを引っ張っているのが練習を見れば一目でわかるほどの存在感を見せている。

【次のページ】 短い練習時間をプラスに考え夏8強

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第648回 「女子野球に新しい風を吹かせたい」模索を続ける履正社女子硬式野球部【後編】【野球部訪問】
第646回 日替わりヒロインで快進撃を見せた履正社女子硬式野球部【前編】【野球部訪問】
大手前高松vs星稜【2019年 練習試合(交流試合)・秋】
第648回 「星稜第3期黄金時代」と悲願の日本一の実現へ。星稜の今後の展望【野球部訪問】
天理vs履正社【2019年秋の大会 令和元年度 秋季近畿地区高等学校野球大会】
第646回 履正社 悲願の初優勝までの軌跡 好投手に苦しめられた苦節の春【前編】【野球部訪問】
第646回 全国制覇達成も慢心なし 履正社 新チーム始動【後編】【野球部訪問】
城東vs大手前高松【2019年秋の大会 第72回秋季四国地区高等学校野球大会】
履正社vs京都翔英【2019年秋の大会 令和元年度 秋季近畿地区高等学校野球大会】
履正社vs綾羽【2019年秋の大会 令和元年度 秋季近畿地区高等学校野球大会】
第1072回 激戦区・大阪府予選がターニングポイントに 甲子園決勝では緊張より楽しかった 岩崎峻典(履正社)【後編】 【2019年インタビュー】
第1071回 夏の甲子園初優勝へと導いた岩崎峻典投手(履正社)が急成長した理由とは【前編】 【2019年インタビュー】
第1059回 ボールの見極めをチームで徹底し、悔しい敗戦を糧に頂点までのぼりつめた 井上広大【後編】 【2019年インタビュー】
第1058回 井上広大(履正社)が最強の4番打者になるまで。奥川と対戦して自分の無力さを知った【前編】 【2019年インタビュー】
第1011回 不屈の闘志を胸に 西谷野球の体現者、中川卓也(大阪桐蔭-早大)という男【後編】 【2019年インタビュー】
大手前 【高校別データ】
興國 【高校別データ】
柏原東 【高校別データ】
八尾 【高校別データ】
履正社 【高校別データ】

コメントを投稿する

野球部訪問トップに戻る サイトトップに戻る

コラム