第487回 狭山ヶ丘(埼玉) 選手同士のミーティングが引き出した高いモチベーション【前編】2018年05月14日

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【目次】
[1]躍進のキーワードはモチベーションとコミュニケーション
[2]選手間ミーティングに隠された本当の意図
[3]一体感を出すための役職性


 春季埼玉県大会は、花咲徳栄浦和学院の決勝戦となり、6対5で浦和学院が優勝した。花咲徳栄浦和学院の両校は、19日から始まる関東大会への出場が決まったが、今大会ベスト16入りのチームの夏のシード権獲得も同時に決まった。

 ここで、春季大会ベスト16の顔ぶれを見ると、16校のうち予選から勝ち上がってきたのは7校である。さらにそこからベスト8に進出したのは、7校中わずか3校である。
 厳しい予選を勝ち上がり、県大会でも結果を残した3校は、今後要注目であることに間違いない。西部地区に属する狭山ヶ丘がそのうちの一校である。

 エース・村田龍星をはじめ、狭山ヶ丘は今大会を通じて一際輝きを放ったが、その活躍の裏側には何があったのか。監督・選手に話を聞いた。

躍進のキーワードはモチベーションとコミュニケーション



狭山ヶ丘野球部

 「選手には根拠のない自信をもって欲しいです」
 そう語ったのは、狭山ヶ丘の山田将之監督である。選手には楽しく練習をやってもらいたい、と考えるのは理由があった。

 一つは自身の大学院時代にある。当時メンタルトレーニングやスポーツ心理学を専攻していた山田監督は、講義を通じてモチベーションを高めることで、選手達は思い切ったプレーができるのではないかと感じていた。
 そしてもう一つは現役時代の経験にあった。「相手の雰囲気が明るいと、どれだけリードをしていても何かやばいな」と感じることが多かった。その感覚があったからこそ、狭山ヶ丘は練習でも試合でも雰囲気が常に明るいチームを目指した。

 自身の経験と学問から雰囲気づくりの大切さを学んだ山田監督。だからこそ、楽しく練習をさせようとしている。では雰囲気を明るくするために、山田監督はどんなことを重視して指導しているのか。それはコミュニケーションだった。

 「互いに指摘をして刺激を与えあえば、チーム全体のモチベーションは自然と上がります」というように、ノック終了後はすぐに選手だけでミーティングを開く。
 もちろん監督からの指示もある。しかし、選手同士でミーティングをして指摘しあった方が、やってやろうという気持ちになる。
 また、そういったミーティングならばお互いを称賛することもできる。その方が選手のモチベーションは当然上がる。そういった狙いが山田監督にはあるのだ。
 だが、山田監督が選手間のミーティングを大事にしている理由は、これだけではない。

【次のページ】 選手間ミーティングに隠された本当の意図

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