目次

[1]「リレーマン」と「カバーマン」で作る下関国際のカットプレー
[2]下関国際内野陣に聞く「入学からの成長」/中国大会で浮かび上がった「守備の課題」と目指す「これから」


 前編では下関国際の「守り」、「試合に活きるノック」を中心にお話しを伺った。後編は、実戦形式の練習の中でも特に細かく指示を送っていた連携プレーについて話を伺った。

【前編】下関国際(山口)「守備が上手い選手の定義を考える」を読む

「リレーマン」と「カバーマン」で作る下関国際のカットプレー


 山口県内の公式戦で使用される球場は総じて広い。今回の取材の舞台となった下関球場、宇部市野球場、夏の大会の準々決勝以降で使われる西京スタジアムは両翼100mを誇る。そのため、カットプレーの乱れが思わぬ失点に繋がることも多い。

 「球場のサイズが広いので、右中間を破られたら三塁打はほぼ確定。そこでカットプレーが乱れでもしたら一気に本塁まで還られてしまう。そういったリスクを防ぐために『リレーマン』と『カバーマン』を立てて、カットを繋ぎます」

 走者無しの状況でレフト線を破る長打を浴びた場合を例に考えてみよう。この場合、遊撃手が「カットマン」として中継に入り、二塁手が二塁ベースに入るのが一般的だろう。しかし、ここでカットマンである遊撃手への返球が乱れたら、球場の広いサイズが災いし、三塁を陥れられる可能性が高い。そこで実際に中継を行う「リレーマン」に加えて、バックアップの役割を果たす「カバーマン」の存在が重要となる。

 先に挙げた例を下関国際式の中継に当てはめると、遊撃手が「リレーマン」となり、二塁手が遊撃手の「カバーマン」として返球の乱れに備える。このままでは二塁ベースががら空きとなるので、一塁手が二塁ベースに入り、中継のラインが完成。「カバーマン」を入れることで返球が乱れた際にも不必要に先の塁を奪われる可能性をグッと抑えることが可能となる。

 このように一塁手が中継に絡む機会が多い下関国際。そのため「打つだけで動けません、といった選手は一塁には置かないですね」と語る坂原監督。現に中国大会で一塁手を務めた佐本 快は遊撃出身の選手。スピーディーな動きでカバーリングをこなしていたのも印象的だった。こうした中継プレーでの連携も実戦ノックで磨いている下関国際。守備で見せる高いカバーリングの意識は「ここはカバーリングが甘いから次の塁を狙える」というように走塁にも波及し、積極的な走塁を絡めた高い攻撃力にも繋がっているという。

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