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第436回 高崎健康福祉大学高崎高等学校(群馬)「選手、スタッフのコンビネーションで生まれたホームスチール」【Vol.3】2017年06月18日

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【目次】(ページ下部のフォトギャラリーもチェック!)
[1]盗塁を仕掛けるべきか、プレッシャーをかけるべきかを選手自らで判断する
[2]相手が嫌がることを徹底したからこそ生まれたホームスチール
[3]盗塁だけではない機動力の活かし方

健大高崎(群馬)「対応は柔軟、プレッシャーは一貫」【Vol.1】
健大高崎(群馬)「機動破壊は打つチームほど完成に近づく」【Vol.2】

 機動破壊をスローガンに掲げ、全国にその名を轟かせる健大高崎前回は走塁と打撃の関係性についてお話をいたしました。第3回では甲子園のファンを驚かせたセンバツ2回戦福井工大福井戦で魅せたホームスチールの真相に迫ります。

盗塁を仕掛けるべきか、プレッシャーをかけるべきかを選手自らで判断する

小野寺大輝(健大高崎)

「前の2打席で自分が盗塁していたので、この場面では盗塁をすることより先にプレッシャーをかけることを重視しました。万が一アウトになる盗塁をしかけるリスクより優先すべきことだと思ったので。いくぞ、いくぞという雰囲気をとにかく見せる。それは普段から練習していることなので」

 毅コーチも小野寺選手の狙いを十分理解していた。
「一塁上で盗塁したくてしょうがない、という雰囲気を出して複数の牽制球をもらいました。いい味を出していましたね。彼はその前の打席でも牽制をもらいつつ盗塁を決めていた。ピッチャーは相当のプレッシャーを感じていたと思います。だからせめてクイックを速くしようとして、結果デッドボールになってしまった」

 ちなみに、美峰コーチによると、このデッドボールも全くの偶然ではないという。
「高校野球のピッチャーは必ずといっていいほどデッドボールを嫌がります。なぜなら流れが大きく変わるからです。そして、打席にはピッチャーのタイプによってデッドボールを受けやすい立ち位置というのがあるんです」

 小野寺選手は相手エラーで出塁した。安里選手はデッドボールで続いた。だが、この2つの結果には偶然ではない、必然といえる布石がきちんと打たれていたのだ。

 そして続く山下 航汰選手は4番ながら送りバント。一死二、三塁とし、一打逆転サヨナラの場面を作る。あらゆる角度からじりじりとプレッシャーをかけ、精神的に追い込んでいく様がわかる。

 だが、続く5番の渡口 大成選手が一塁ファールフライに打ち取られ、二死二、三塁に。逆に追い込まれることとなった健大高崎は、ここで代打に安藤 諭選手を起用する。初球はボール。そして、2球目にベンチが決断した。

【次のページ】 相手が嫌がることを徹底したからこそ生まれたホームスチール

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プロフィール

伊藤亮
伊藤 亮
  • 生年月日:1977年
  • ■ 東京都出身。都立三鷹高校野球部
  • ■ 2004年よりフリー編集兼ライターに。
    『ジーコ備忘録』『ピンポンさん』『セルジオ越後のフットサル入門』『直伝 澤穂希』『俊輔の言葉』など幅広くスポーツ関連書籍の取材・編集を行う傍ら、『新興衰退国ニッポン』(講談社)など、時事問題やカルチャーに関する書籍編集にも数多く携わっている。
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