目次

[1]知るだけでも違う!配球の読み方
[2]「速球派攻略」からの次の「読み」「駆け引き」で頂点へ

 前編では仲井宗基監督に正しいトップの使い方の概念を紹介していきました。後編では知るだけでもだいぶ違う配球の読み方をレクチャーしていただきました。

知るだけでも違う!配球の読み方

仲井 宗基監督(八戸学院光星高等学校)

 身体はできた。トップ動作を意識したスイングもできた。残るは実戦でいかに力を発揮するか。そこで仲井 宗基監督は大きなポイントを教えてくれた。
「配球の読み方。実はこれを教えられない、または重要視していないチームが多いと思うんですよね」

 なぜ配球を読むことが大事なのか?それは先ほど触れた「タイミングを取るため」に不可欠な要素だからである。
「私は打撃で大事なのはタイミングを取ることだと思っています。いかに練習通りのスイングができるか。そのために『早めに始動を仕掛けなさい』とも言います。でも、実際の試合ではいろいろな投手がいるから、いつも自分のタイミングを取れるとは限らない。そのため相手投手の配球を読む。配球が分かれば、自分のタイミングで打てるということです」

 さらに仲井監督は八戸学院光星が実践する配球の読み方についても、包み隠さず言葉を綴る。
「まずダメな例から話しましょう。次、ストレートが来る『だろう』、スライダーが来る『だろう』という打者は多いと思います。これは配球を読んでいるのではなくヤマ勘。そういう選手には『おいおい、それはヤマ勘や』と伝えています」

 試合での自分を振り返ってみよう。誰もがそんな思いで打席に入ったことがあるはずだ。では、どう配球を読めばいいのか?教えて、仲井監督!
「1つ例を出しましょう。スライダーが持ち味の右投手がいるとします。その場合『この場面ではスライダーを多投しやすい』という傾向が必ずあるはず。さらにその場面になった時、1人の打者に対して2球続けるのか?3球も続ける投手なのか?これが『配球を読む』ということです。

 もう1つ、カウントや状況から読む方法もあります。2ボール0ストライクと打者有利のカウントから、相手投手は何を投げる傾向が多いか。ランナー一塁とプレッシャーがかかりやすい場面で初球は何を投げるのか。ここまで踏み込んで配球を考えていくことが大切です。もちろんデータだけに縛られてはいけませんが、配球の傾向を知る、知らないで、打席に入るのでは全く違いますからね」

 そう考えると、八戸学院光星が強打を誇ってきた理由も十分うなずける。さらに言えば、八戸学院光星時代に2年秋から三塁手から捕手に転じた田村 龍弘(千葉ロッテマリーンズ)が22歳にして配球面で高い評価を得ているのも納得だ。

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