第389回 明徳義塾高等学校(高知)「強豪を形作る『選手主導ゲームプランニング』」【前編】2016年11月22日

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[1]明徳義塾の守備プランニングは「選手主導」
[2]「投手の持ち味を出す配球法」と「練習で身に付ける」考え方の基本

 2016年も連続甲子園出場を果たし、夏の甲子園ではベスト4。新チーム結成後も秋の四国大会優勝と、四国地区のみならず全国屈指の強豪であり続ける明徳義塾(高知)。名将・馬淵 史郎監督による強烈なリーダーシップは、高校野球界を超えた話題を集めている。

 がしかし、明徳義塾の強さはそれだけではない。実はゲームプランニングの部分には選手参画の部分が多分に含まれているのだ。そこで今回は3年生6名の証言を下に、「選手主導のゲームプランニング」を紹介。これから冬の練習を迎える現役高校球児の皆さんにも春・夏の公式戦を戦う上で参考になる戦術の一端を、ここで知ってもらえれば幸いだ。

明徳義塾の守備プランニングは「選手主導」

前列下から時計回りに立花 虎太郎・大北 海斗・中野 恭聖・高村 和志・西村 舜・古賀 優大(明徳義塾高等学校)

明徳義塾=馬淵 史郎監督」

 高校球児の皆さんのみならず、誰もが抱く第一印象だろう。試合前は徹底的に対戦相手を調べ上げ、試合では全知全能を使ったベンチワークで実力差がある相手をも崩してしまう。確かに過去、何度も下馬評を覆した原動力に、この指揮官の力があることは間違いない。しかしながら時代と共に高校野球も変化する。明徳義塾もその対応を迫られる中でミーティング内容を変えてきた。

 では、そうやって?ここからは甲子園ベスト4メンバーの3年生たちにグループトークを展開してもらおう。参加者はレギュラーメンバー以下の6名だ。

高村 和志(7番遊撃手・前主将・170センチ63キロ・右投右打・東大阪リトルシニア<大阪>出身)
中野 恭聖(9番投手・172センチ70キロ・右投右打・えひめ西リトルシニア<愛媛>出身)
古賀 優大(4番捕手・178センチ75キロ・右投右打・友愛野球クラブ<フレッシュリーグ・福岡>出身)
※2016年インタビュー:「探究の『肩』と研究の『リード』で真の『女房役』へ

大北 海斗(6番三塁手・181センチ77キロ・右投右打・えひめ西リトルシニア<愛媛>出身)
西村 舜(2番左翼手・169センチ65キロ・右投右打・滋賀野洲ボーイズ<滋賀>出身)
立花 虎太郎(1番中堅手・181センチ75キロ・右投左打・大阪南海ボーイズ<大阪>出身)

 まずは高村が夏の甲子園初戦(鳥取)戦前のミーティングを再現する。
「全体ミーティングではDVDを見ながら監督さんや、(佐藤 洋)部長・コーチの皆さんから『アウトコースのボールが引っかかるので、右打者はそのボールを振らない。甘い球だけを狙っていく』指示がありました」

 このように甲子園初戦の場合、対戦相手のDVDは試合2~3日前からつぶさに見て、前日は最終確認して試合に臨む。これが明徳義塾のパターンである。

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西村 舜(明徳義塾) 【選手名鑑】
明徳義塾 【高校別データ】

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プロフィール

寺下友徳
寺下 友徳
  • 生年月日:1971年12月17日
  • 出身地:福井県生まれの東京都東村山市育ち
  • ■ 経歴
    國學院大學久我山高→亜細亜大。
    幼稚園、小学校では身長順で並ぶと常に一番後ろ。ただし、自他共に認める運動音痴から小学校入学時、早々に競技生活を断念。その後は大好きなスポーツに側面から関わることを志し、大学では応援指導部で4年間研鑽を積む。亜細亜大卒業後はファーストフード販売業に始まり、ビルメンテナンス営業からフリーターへと波乱万丈の人生を送っていたが、04年10月にサッカーを通じて知り合った編集者からのアドバイスをきっかけに晴れてフリーライター業に転進。07年2月からは埼玉県所沢市から愛媛県松山市へと居を移し、現在は四国地域を中心としたスポーツを追いかける日々を過ごす。
  • ■ 小学校2年時に福岡からやってきた西武ライオンズが野球と出会うきっかけ。小・中学校時代では暇さえあれば足を運んでいた西武球場で、高校では夏の西東京予選の応援で、そして大学では部活のフィールドだった神宮球場で様々な野球を体感。その経験が取材や原稿作成の際に「原体験」となって活きていることを今になってつくづく感じている。
  • ■ 執筆実績
    web上では『ベースボールドットコム』(高校野球ドットコム、社会人野球ドットコム、独立リーグドットコム)、書籍では『ホームラン』、『野球太郎』(いずれも廣済堂出版)、『週刊ベースボール』(ベースボール・マガジン社)など。『甲子園だけが高校野球ではない2』(監修・岩崎夏海、廣済堂出版)でも6話分の取材・文を担当した。

    さらに野球以外でもサッカーでは、デイリースポーツ四国3県(香川・高知・愛媛)版・毎週木曜不定期連載中の『スポーツライター寺下友徳・愛媛一丸奮闘記』をはじめ、「週刊サッカーダイジェスト」(日本スポーツ企画社)、『サッカー批評』、web『スポーツナビ』など多数媒体での執筆実績あり。また、愛媛県を熱くするスポーツ雑誌『EPS(ehime photo sports)』でも取材協力を行っている。
  • ■ ブログ:『寺下友徳の「四国の国からこんにちは」』■twitterアカウント@t_terashita
    ■facebook: http://www.facebook.com/tomonori.terashita
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