目次

[1]秋のポイントになった試合とその理由
[2]大人数でもたくさん打てるようにボールは潤沢
[3]限られたスペースの中で、効率良く練習するのは藤原監督のスタイル

 前編では佐久長聖のチーム作り、取り組みを紹介してきました。後編では秋季大会の戦いぶりを振り返りつつ、現在、オフに取り組んでいる取り組みや、選手たちに意気込みを伺いました。

秋のポイントになった試合とその理由

秋季長野県大会準決勝 佐久長聖vs松商学園レポートより

 先の通り、今秋は北信越大会準決勝で敗れ、「センバツ切符」を確実なものにできなかった。
藤原 弘介監督によると、この敦賀気比戦を含め、秋はポイントになった試合が3試合あったという。あと2試合のうち1つが、県大会準決勝松商学園戦だ。

「今夏の県決勝で敗れた上田西さんも県のライバルですが、私にとって大きな存在はやはり(県内ダントツの春夏合わせて甲子園出場51回/夏35回は全国1位タイを誇り、松本商時代の1928年夏には全国制覇の実績がある)松商学園です。この秋、就任4年目で初めて対戦したのですが、やはりここに勝たなければ、という思いが強かったですね。結果的に7対0で勝たせてもらいましたが、これからも立ちはだかってくるチームだと思っています」

 もう1つは秋の北信越大会の準々決勝、新潟の日本文理との試合だ。
この試合は雨天のため6回スコアレスドローになった前日に続く再試合という形になったが、背番号「10」の左腕・森本 雄河(2年)が延長11回を1人で投げ切り、2対1で接戦をものにした。

「北信越では必ずと言っていいほど、待っているのが敦賀気比さんであり、(県1位の甲子園勝利数(春夏合わせて11勝)をマークしている)日本文理さんですからね。今回勝てたのは大きかった。県大会の初戦でエースの小林がヒザを痛め、本調子でなかった中、二番手の森本がよく投げてくれました」

 元山 飛優主将、小林 玲雄投手、甲田 尚大選手の3人も、センバツ出場を手中にできなかった敦賀気比戦を、秋のポイントになった試合と考えている。

 元山主将は「途中までは先行逃げ切りの、僕たちの勝ちパターンで進んでいたのですが、中押し点が取れず、後半には守りでエラーも出てしまった。チームの弱いところが出てしまった試合でしたし、集中力に課題がある、とも感じました」と、主将の立場から敗因を分析。

 小林投手は「秋は本来、投手が中心にならなければいけないのに、(エースである小林投手がヒザを痛めていたため)大事な敦賀気比戦ではそれができませんでした」と反省の弁を語り、甲田選手は「グラブではじいてしまった自分のエラー(記録はヒット)から失点につながってしまった」と悔しさをにじませる。

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